コラム|二次被害

仮想通貨詐欺の二次被害とは?「取り戻せる」業者の見分け方

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結論

詐欺の被害に遭った人は、「お金を取り戻せる」と持ちかける別の詐欺に狙われやすくなります。消費者庁は、「返金を受けるには別の投資商品の購入が必要」「国の救済制度により返金を受けられる」「返金手続を代行する」といった二次被害の手口に注意を呼びかけています。

国民生活センターは、探偵業者ができるのは調査と報告までで、代理人として返金の交渉をすることはできないと説明しています。また、民間の業者が取引所に口座を凍結させたり、暗号資産を差し押さえたりすることもできません。「必ず取り戻せる」「凍結できる」と言われたり、返金のための費用を先に求められたりしたら、契約しないでください。

被害に気づいて検索すると、「被害金を取り戻せます」という広告が次々に目に入ります。SNSや電話で「警察です」「被害者の会です」と連絡が来ることもあります。この記事では、公的機関の注意喚起をもとに、二次被害を避けるための見分け方をまとめます。

仮想通貨詐欺の二次被害とは?

詐欺の被害に遭った人に対して、「被害を回復してあげる」「お金を取り戻せる」と近づき、さらにお金をだまし取ることです。金融庁は、被害回復をうたって接近してくる者の中に詐欺グループの一員がいて、さらなる被害(二次被害)に遭った事例が寄せられていると注意を呼びかけています。

被害に遭った直後は、「少しでも取り戻したい」という気持ちが強くなり、冷静な判断がしにくくなります。二次被害は、その気持ちにつけ込む手口です。

仮想通貨詐欺の二次被害では、どんなことを言われる?

二次被害でよくある言い分と、公的機関の説明
相手よくある言い分公的機関の説明
返金・回収をうたう業者「被害金を必ず取り戻せる」「今なら凍結できる」探偵業者ができるのは調査と報告まで。代理人として返金交渉はできず、「被害金を回復する」と説明されたら契約は避けた方がよい(国民生活センター)
公的な制度を名乗る相手「国の救済制度で返金される」「手続きの費用が必要」「国の救済制度により返金を受けられる」は二次被害の言い分の一つ(消費者庁)。検察庁は、被害回復給付金の申請者に手数料などを請求することはないと明記している
警察を名乗る相手「口座が犯罪に使われている」「資金調査のために全額振り込んで」警察が電話で捜査対象になっていると伝えることはない。偽の警察手帳を見せたり、SNSのビデオ通話に切り替えたりする手口がある(警察庁)
別の投資を勧める相手「返金を受けるには、別の投資商品を買う必要がある」二次被害の言い分の一つ(消費者庁)。金融庁も、被害回復の条件として別の投資商品の購入や手数料の支払いを求めるケースに注意を呼びかけている
弁護士・法律事務所の広告「LINEで今すぐ契約を」「着手金を先に」事務職員と称する人が、弁護士本人による回収見込みの説明なしに、LINEなどで委任契約や着手金の支払いを急かす場合は二次被害につながりやすい(神奈川県弁護士会)

探偵や調査会社は、仮想通貨詐欺の返金交渉をしてもいい?

できません。弁護士法72条は、弁護士でない者が報酬を得る目的で、法律事件について代理や和解などの法律事務を業として扱うことを禁じており、違反すると2年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金の対象になります(同法77条)。千葉県警察も、弁護士などの資格がない探偵業者が被害金の返還請求を行った場合は処罰の対象になると説明しています。

国民生活センターは、探偵業者は依頼を受けて調査し、その結果を報告することはできるものの、依頼者と相手方の間に入って代理人として返金や解約の交渉をすることはできないとしています。つまり、送金先を調べて報告すること自体は違法ではありませんが、「調査会社が回収します」「交渉して取り戻します」という説明は、それだけで疑うべきサインです。

なお、当社(CryptoTracer)も、ブロックチェーン上の公開情報から送金先を調べる調査会社です。当社が行うのは調査と報告書の作成までで、資金の回収や返金の交渉は行っていません。調査会社を選ぶときの注意点はこちらのガイドにまとめています。

民間の業者に、取引所の口座を凍結させることはできる?

できません。米国FBIのインターネット犯罪苦情センター(IC3)は、民間の回収業者は暗号資産の差し押さえ命令を出せないこと、取引所が口座を凍結するのは社内の手続きか法的な手続きによる場合だけであることを明記しています。これは被害者本人でも同じで、取引所に「凍結してほしい」と連絡しただけで、相手の口座が凍結されることはありません。

口座の凍結につながるのは、被害の相談を受けた警察が取引所に照会するなど、捜査機関を通じた手続きです。「凍結できる」「差し押さえられる」と約束する業者は、できないことを約束しています。被害者にできるのは、送金のTXIDと送金先のアドレスを控え、お金がどこへ送られたのかを把握しておくことです。詳しくは仮想通貨詐欺のお金は戻ってくるかを参照してください。

海外でも、仮想通貨詐欺の「リカバリー詐欺」が問題になっている?

なっています。IC3は2023年8月、暗号資産の投資詐欺の被害者を狙って「資金を回収できる」と偽る業者が増えていると警告しました。IC3によると、こうした業者は次のように動きます。

IC3は2025年8月にも、実在の弁護士や法律事務所になりすまし、米国内外の政府機関や規制当局の「公式パートナー」を名乗る架空の法律事務所に注意を呼びかけ、米国政府機関の公式パートナーである法律事務所は存在しないと明記しています。

仮想通貨詐欺で「取り戻せる」という業者を見分けるチェックリスト

仮想通貨詐欺の二次被害を避けるには、誰に相談すればいい?

「取り戻せる」「凍結できる」と約束する相手ではなく、できることとできないことを最初に説明する相手を選んでください。当社は資金の回収や口座の凍結はしませんが、送金のTXIDや送金先のアドレスから、お金がどこへ送られたのかを調べられるかどうかについて、LINEでご相談を受け付けています。

相談するときは、送金の記録(振込の控えや暗号資産のTXID)、相手とのやり取り、二次被害を持ちかけてきた相手の連絡先を手元に用意してください。

送金先を調べたい方は、LINEでご相談ください

送金のTXIDや送金先のアドレス、やり取りの画面があれば、お金がどこへ送られたのかを調べられるかどうか、LINEでお答えします。「何を残せばいいか分からない」「TXIDの探し方が分からない」という段階でも構いません。

LINEで相談する(無料)

友だち追加のみで、こちらから電話をかけることはありません。ご相談は無料ですが、資金の回収・返金をお約束するものではありません。

仮想通貨詐欺の二次被害のよくある質問

「被害金を取り戻せる」という業者に頼んでもいいですか?

慎重に考えてください。消費者庁や国民生活センターは、被害回復をうたう業者による二次被害に注意を呼びかけています。「必ず取り戻せる」と言われたり、返金の前に費用を求められたりした場合は、契約しないでください。

探偵や調査会社は返金の交渉ができますか?

できません。国民生活センターは、探偵業者の仕事は調査と報告までで、代理人として返金や解約の交渉をすることはできないと説明しています。弁護士でない者が報酬を得て返金交渉を行うことは、弁護士法で禁じられています。

「口座を凍結できる」という業者に頼めば、相手の口座を凍結してもらえますか?

できません。取引所が口座を凍結するのは、社内の手続きか法的な手続きによる場合だけで、民間の業者にはできません。送金のTXIDと送金先のアドレスを控えておいてください。

警察を名乗る人から、SNSのビデオ通話で連絡が来ました。本物ですか?

偽物を疑ってください。警察庁は、警察が電話で捜査対象になっていると伝えることはないと説明し、偽の警察手帳を見せたり、SNSのビデオ通話に切り替えたりする手口に注意を呼びかけています。連絡には応じないでください。

執筆・監修

小野田泰久

株式会社ベスト 代表取締役 / CryptoTracer 運営責任者

仮想通貨(暗号資産)詐欺の送金先追跡調査に従事。 本記事の内容は、公開されているブロックチェーン情報と、 実際の調査で確認した送金経路の傾向にもとづいて記載しています。 資金の回収・返金や、送金先の持ち主の氏名・住所の特定は行っていません。
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送金先の追跡を相談・依頼する

トランザクションハッシュと送金先アドレスがあれば、オンラインで調査を依頼できます。1件¥9,800、最短翌日。 申し込む前に、自分のケースが調査できるかをLINEで相談することもできます(相談は無料です)。