メタマスク詐欺の手口は?偽メール・偽サポート・偽サイト
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MetaMaskは頼まれていないメールを送らず、MetaMask自体が本人確認(KYC)を求めることもありません。「KYCが未完了なのでウォレットを停止する」といったメールやSMSは偽物です。
公式サポートの窓口はヘルプサイトのチャットで、電話番号はなく、電話・WhatsApp・Telegram・Xなどで連絡してくることもありません。DMで近づいてくる「サポート」、広告から開いたサイト、内容の分からない署名の要求は、すべて疑ってください。
メタマスク(MetaMask)は世界で広く使われている正規の暗号資産ウォレットです。利用者が多いぶん、その名前をかたる詐欺も多く、入口もメール・SNS・検索広告・ブラウザの拡張機能とさまざまです。この記事では、MetaMask公式サポートの説明をもとに、入口ごとの見分け方と、被害に気づいたときの手順をまとめます。
メタマスクを名乗る偽メール・偽SMSはどう見分ける?
MetaMaskの公式サポートは、MetaMaskは頼まれていないメールを送らないと説明しています。GoogleやAppleのアカウントをMetaMaskにつないでいても同じで、MetaMaskからメールが届くのは、自分で問い合わせたサポートへの返信など、利用者からの依頼に応じる場合だけです。
本人確認(KYC)を求めるメールも偽物です。MetaMask自体はKYCを行いません。本人確認があるのは、MetaMask Cardを申し込む場合など、提携事業者のもとで直接手続きするときだけです。MetaMaskは、ウォレットが制限・ロック・停止されたと告げて対応を求める連絡も、偽物の典型として挙げています。
米国の連邦取引委員会(FTC)も2023年5月9日、「暗号資産のウォレットがブロックされた。急いでリンクから更新しないと失われる」と急がせる、MetaMaskを名乗る偽メールを実例に挙げて注意を呼びかけました。
メタマスクの公式サポートはどこ?DMの「サポート」は本物?
MetaMaskの公式サポートの窓口は、ヘルプサイト(https://support.metamask.io/)の「サポートにお問い合わせ」から始めるチャットです。MetaMaskは公式サポートについて、次のように説明しています。
| 項目 | 公式の説明 | 偽サポートによくある形 |
|---|---|---|
| 連絡の始まり | 利用者がヘルプサイトから問い合わせる | 相手からDMやリプライで話しかけてくる |
| 使う手段 | ヘルプサイトのチャット。メールは利用者の依頼に応じる場合だけ。電話番号はなく、電話・WhatsApp・Facebook・Telegram・X・SMS・Instagramでは連絡しない。Discordで先にDMを送ることもない | 電話、Telegram、WhatsApp、SMS、Instagram、DiscordのDM |
| Xの公式アカウント | 重要な情報を知らせるためのもので、Xでサポートの個別の件について連絡することはない | ロゴ入りのそっくりなアカウントが、困っている投稿に返信してくる |
| 求めるもの | シークレットリカバリーフレーズを尋ねることは決してない | リカバリーフレーズ、パスワード、Google・Appleアカウントの情報 |
MetaMaskによると、偽のアカウントは、アンダースコアや重ねた文字、数字を使って公式のアカウント名に似せています。X(旧Twitter)で「MetaMaskが使えない」と投稿した直後に届く「サポート」の返信は、まず偽物と考えてください。
メタマスクの偽サイト・偽アプリ・偽の拡張機能はどう見分ける?
MetaMaskは、正規の拡張機能やアプリの入手先を、公式サイトのダウンロードページ(https://metamask.io/download)の「インストール」ボタンと、公式のブラウザ拡張機能ストアに限っています。また、MetaMaskがNFTやトークン、エアドロップなどの資産を配ることはなく、利用者が取引を始めていないのにMetaMaskの画面がポップアップすることもないとしています。
実際に、次のような事例が報告されています。
- 検索広告の偽サイト(2020年12月、報道):Googleの検索広告から偽のMetaMaskのページに誘導し、「ウォレットをインポート」を選んだ人にリカバリーフレーズを入力させ、攻撃者に送っていた
- 偽の拡張機能(2025年11月、セキュリティ企業の調査):Chromeウェブストアで2024年11月から公開されていた偽のウォレット拡張機能「Safery: Ethereum Wallet」に、作成・インポートされたリカバリーフレーズを外部に送る仕組みがあった
メタマスクで「署名」しただけで資産が抜かれることはある?
あります。送金をしていなくても、署名だけで資産を抜かれることがあります。トークンを動かす権限を渡す「承認(approve)」の危険はトラストウォレットの記事で説明しました。ここで扱うのは、それとは別の、ブロックチェーンに記録されない「署名」です。
MetaMaskの公式サポートによると、Permit2などの「オフチェーン署名」はネットワークに送られず、署名を集めた側が好きな時に使えます。承認が数週間有効になっていれば、署名した時点では何も起きず、後になってから資産を抜かれることがあります。
NFTでは、特定のコントラクトのNFTすべてを動かす権限を与える「setApprovalForAll」という承認があります。MetaMaskは、NFTのエアドロップを受け取らせるとしてこの承認を求めるのは、よくある不正な使い方だとし、何かを受け取るためにこの種の承認に署名する必要はないとしています。
- 署名の画面に「Permit」「setApprovalForAll」「spender(使用者)」などが出たら、何の権限を誰に渡すのか理解できるまで署名しない
- 「無料でもらえる」「受け取るには署名が必要」と言われるエアドロップのサイトで署名しない
- 取引を始めていないのにMetaMaskのような画面が出たら、操作しない
MetaMaskには、詐欺やフィッシングに関係する兆候を見つけると警告を出す「セキュリティアラート」があり、初期設定で有効になっています。ただし、MetaMaskはすべての脅威を検知できるとは保証しておらず、警告が出ても取引を承認することはできます。警告が出たら止める。警告が出なくても、安全とは限らないと考えてください。
メタマスクで資産を盗まれたら、今すぐやることは?
MetaMaskは自己管理型のウォレットのため、取引を取り消したり、失った資金を元に戻したりすることはできないと公式に説明しています。そのうえで、次の手順を案内しています。
- 新しいブラウザ、ブラウザのプロファイル、または別の端末で、新しいMetaMaskのウォレット(新しいシークレットリカバリーフレーズ)を作る。前のウォレットにつないでいたGoogleやAppleのアカウントは、新しいウォレットにつながない
- 侵害されたウォレットに残っている資産を、新しいウォレットへ移す
- 侵害されたリカバリーフレーズにつながるアカウントは、以後使わない
- 盗まれた取引のTXID、送金先のアドレス、偽サイトのURL、偽アカウントの画面を保存する(TXIDの確認方法)
「MetaMaskの回収チーム」「資金を取り戻せる」と名乗って費用を求める連絡は、偽物と考えてください。被害に遭った人を狙う二次被害については二次被害の記事で説明しています。
送金のTXIDや送金先のアドレス、やり取りの画面があれば、お金がどこへ送られたのかを調べられるかどうか、LINEでお答えします。「何を残せばいいか分からない」「TXIDの探し方が分からない」という段階でも構いません。
LINEで相談する(無料)友だち追加のみで、こちらから電話をかけることはありません。ご相談は無料ですが、資金の回収・返金をお約束するものではありません。
- MetaMask Support「Is this email really from MetaMask?」
- MetaMask Support「MetaMask公式サポートチャネル」
- MetaMask Support「Spoofing scams」
- MetaMask Support「How to verify the real MetaMask wallet」
- MetaMask Support「Signature phishing」
- MetaMask Support「What is a token approval?」 — setApprovalForAll の説明
- MetaMask Support「How to manage security alerts to protect your wallet」
- MetaMask Support「ハッキングまたは詐欺(自分のアカウントでの不正なトランザクション)の被害を受けた」
- FTC「Those urgent emails from MetaMask and PayPal are phishing scams」 — 2023年5月9日
- BleepingComputer「MetaMask phishing steals cryptocurrency wallets via Google ads」 — 報道(2020年12月5日)
- Socket「Malicious Chrome Extension Exfiltrates Seed Phrases, Enabling Wallet Takeover」 — セキュリティ企業の調査(2025年11月12日)
- 警察庁「フィッシング対策」
2026年9月10日時点の記載にもとづいています。英語の資料は当社で要旨を日本語にまとめたものです。
メタマスク詐欺のよくある質問
メタマスクからKYC(本人確認)のメールが来ました。本物ですか?
偽物です。MetaMask自体はKYCを行いません。本人確認があるのは、MetaMask Cardを申し込む場合など、提携事業者のもとで手続きするときだけです。メールのリンクは開かないでください。
メタマスクのサポートに電話やTelegramで相談できますか?
できません。MetaMaskの公式サポートはヘルプサイトのチャットで、電話番号はなく、電話・WhatsApp・Telegram・Xなどで連絡することもないとしています。これらで「サポート」を名乗る相手は偽物です。
NFTのエアドロップを受け取るのに署名を求められました。
署名しないでください。MetaMaskは、NFTのエアドロップを受け取らせるとして「setApprovalForAll」の承認を求めるのはよくある不正な使い方で、何かを受け取るためにこの種の承認に署名する必要はないとしています。また、MetaMaskがエアドロップなどの資産を配ることもありません。
メタマスクで盗まれた資産は、MetaMaskに頼めば取り戻せますか?
取り戻せません。MetaMaskは自己管理型のウォレットのため、取引を取り消したり失った資金を元に戻したりすることはできないと公式に説明しています。送金先を調べるために、盗まれた取引のTXIDを控えてください。
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トランザクションハッシュと送金先アドレスがあれば、オンラインで調査を依頼できます。1件¥9,800、最短翌日。 申し込む前に、自分のケースが調査できるかをLINEで相談することもできます(相談は無料です)。