インベスターズ・トラストは詐欺?総代理店への東京地裁の命令
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証券取引等監視委員会は、令和8年6月19日、ITAグループ(通称「インベスターズ・トラスト」)の日本国内の総代理店「GOO PROPERTY SINGAPORE PTE. LTD.」などが、金融商品取引業の登録を受けずに、海外投資商品の募集の取扱いや出資金の運用を行ったとして、東京地方裁判所に禁止・停止命令を申し立てました。10月9日、裁判所は申立てどおりの命令を出しました。
監視委員会の発表によると、出資した一般投資家は、平成26年11月から令和7年12月までに延べ3万1,943者、合計約575億円で、下位代理店は538者です。公的機関が認定したのは「日本での無登録の募集・運用」で、詐欺とは認定されていません。また、裁判所の命令は、顧客への投資資金の返金を禁止するものではありません。
「インベスターズ・トラストの積立を契約している。大丈夫か」——令和8年の公的機関の発表で、この名前が出てきました。この記事では、証券取引等監視委員会の原文を当社が直接確かめて、誰が何を命じられたのか、何がまだ分からないのかを整理します。
この記事に出てくる業者名・サービス名が、金融庁の警告に載っているかどうかは、金融庁の警告業者を検索できるページで確かめられます。
ITAグループ・インベスターズ・トラストとは、何のこと?
証券取引等監視委員会の発表によると、米国籍の金融持株会社「ITA International Holdings LLC」を最上位とする「ITAグループ」(通称「インベスターズ・トラスト」)の保険会社等が組成する、「S&P500インデックス」や「エボリューション」などの海外投資商品が、日本で販売されていました。この商品は、金融商品取引法でいう「集団投資スキーム持分」に当たるとされています。
GOO PROPERTY SINGAPORE PTE. LTD.(グープロパティ社)は、平成27年4月に設立されたシンガポールの法人で、ITAグループの日本国内の総代理店とされています。監視委員会の発表には、「金融商品取引業の登録等はない」と明記されています。当社が2026年10月16日に、原文のページを確認しました。
監視委員会は、何を申し立て、裁判所は何を命じた?
| 日付 | 出来事 |
|---|---|
| 令和8年3月31日 | 監視委員会が、下位代理店のBANK INNOVATION・プロスペリティアシュアランスについて、大阪地方裁判所に禁止・停止を申し立てた |
| 令和8年6月19日 | 監視委員会が、総代理店のGOO PROPERTY SINGAPOREと役員1名について、東京地方裁判所に禁止・停止を申し立てた |
| 令和8年7月10日 | 大阪地方裁判所が、下位代理店について、申立てどおり命令した |
| 令和8年10月9日 | 東京地方裁判所が、総代理店について、申立ての内容どおり、無登録金融商品取引業と認めて、禁止・停止を命令した |
申立ての内容は、無登録で、①外国の法令に基づく集団投資スキーム持分の「募集又は私募の取扱い」(第二種金融商品取引業)、②投資一任契約に基づく出資金の「運用」(投資運用業)を、業として行ってはならないというものです。登録なしにこれを行うことは、金融商品取引法29条に違反します。下位代理店の1社の経過は、プロスペリティアシュアランスの記事にまとめています。
どのくらいの規模?
| 項目 | 数字 | 期間 |
|---|---|---|
| 募集又は私募の取扱いによる出資 | 延べ3万1,943者・合計約575億円 | 平成26年11月〜令和7年12月 |
| 投資一任契約に基づく運用 | 延べ9,018者・約217億円 | 平成26年11月〜令和7年12月 |
| 下位代理店 | 538者 | — |
監視委員会によると、総代理店は、下位代理店の開拓に努め、各種研修や個別面談で業務指導を行い、主として、下位代理店の営業活動を通じて収益を図っていたとされています。代理店が多段階に連なる構造です。契約者の側からは、「誰が」「どの会社の商品を」販売しているのかが、見えにくいことがあります。
商品は、どんな仕組みと説明されていた?
監視委員会の調査の結果として、次のことが書かれています。
- S&P500インデックス: 満期まで契約を継続した場合に、積立元本に対し、10年なら100パーセント、15年なら140パーセント、20年なら160パーセントの配当を約束する「元本確保」型の商品
- エボリューション: 顧客が選んだ最大10個の外部ファンド等で運用でき、外部ファンドとして、ビットコインの現物を投資対象とした上場型の投資信託商品にも投資できる(要旨)
- いずれも、提案・勧誘のときに、利回りが確保されるなどをうたった説明が行われていたが、「当該商品の運用成果を保証するものではありません」
「元本確保」「配当を約束」という言葉と、運用成果が保証されていないという事実が、同時に並んでいます。途中で解約したときの扱いなど、契約の細かい条件は、契約書で確かめる必要があります。
監視委員会は、一般の投資家に何を注意している?
- 無登録業者には、金融庁の監督権限が及ばず、投資者保護の規定に基づく処分などが行えない
- 海外当局の登録を受けた業者であっても、日本と同等の投資者保護を担保するものではない
- 無登録業者は、実際には契約内容どおりの取引を行っていなくても、返金を希望する顧客に、他の顧客の資金で応じることがある。返金を受けられていても、直ちに信頼できるとは言えない
- 日本で登録を受けずに金融商品取引業を行うことは違法。取引の相手方が登録を受けているか、確認する
この記事で確認できなかった点は?
- ITAグループの運用側の実態、契約者の損益や返金の状況(監視委員会の発表は、日本での無登録営業に関するものです)
- 総代理店の公式サイトの内容と、勧誘時の説明文そのもの
- 命令のあとの、契約者への対応や返金の進み具合
- 下位代理店538者の内訳(監視委員会は、名指ししたのは大阪地裁に申し立てた下位代理店のみです)
すでに契約している場合、まず何を確認する?
- 追加の契約・支払いをしない。「今解約すると損」「手続きのために追加が必要」と言われても、いったん止まる
- 契約書、約款、商品概要、担当者から受け取った書類、振込の明細を、すべて保存する
- 担当者とのやり取り(LINE・メール・メッセージ)を、削除せず画像で保存する
- 銀行振込で払った場合は、振込先の金融機関に連絡する。振込先の口座名義も控える
- 「取り戻せる」と後から連絡してくる相手に注意する(二次被害の記事)
送金のTXIDや送金先のアドレス、やり取りの画面があれば、お金がどこへ送られたのかを調べられるかどうか、LINEでお答えします。「何を残せばいいか分からない」「TXIDの探し方が分からない」という段階でも構いません。
LINEで無料相談友だち追加のみで、こちらから電話をかけることはありません。ご相談は無料ですが、資金の回収・返金をお約束するものではありません。
- 証券取引等監視委員会「GOO PROPERTY SINGAPORE PTE. LTD.(グープロパティ社)及びその役員1名による金融商品取引法違反行為に係る裁判所への禁止及び停止命令発出の申立てについて」 — 令和8年6月19日。総代理店、出資の規模、商品の説明、注意書き。2026年10月16日確認
- 証券取引等監視委員会「GOO PROPERTY SINGAPORE PTE. LTD.(グープロパティ社)及びその役員1名による金融商品取引法違反行為に係る裁判所の禁止及び停止命令の発令について」 — 令和8年10月9日。東京地裁の命令、返金を禁止しないこと。2026年10月16日確認
2026年10月16日時点の公開情報にもとづいています。公的機関が認定したのは日本での無登録の募集の取扱い・運用で、詐欺とは認定されていません。個別の契約の内容や返金の可否は、この記事では判断できません。
この記事は、公的機関の公表資料、各サービスの公式サイトの表示、報道など、公開されている情報をもとにまとめたものです。利用者の声として紹介している内容は第三者の報告で、当社が個々の事実関係を確認したものではありません。記載内容の誤りのご指摘や、当事者の方からの訂正・削除のご依頼は、お問い合わせからご連絡ください。確認のうえ対応します。
インベスターズ・トラスト(ITAグループ)に関するよくある質問
インベスターズ・トラストは詐欺ですか?
公的機関が認定したのは、日本の総代理店(GOO PROPERTY SINGAPORE)などによる、無登録での募集の取扱いと運用で、詐欺とは認定されていません。証券取引等監視委員会の申立てを受け、東京地方裁判所が令和8年10月9日に、禁止・停止を命令しました。
裁判所の命令が出たので、契約したお金は戻りますか?
命令は、返金を禁止するものではありませんが、返金を保証するものでもありません。監視委員会は、無登録業者が返金希望者に他の顧客の資金で応じることがあり、返金を受けられていても商品が信頼できるとは言えないと注意しています。
「元本確保」と説明された積立は、信用していいですか?
監視委員会は、満期まで継続した場合に、10年なら100パーセント、15年なら140パーセント、20年なら160パーセントの配当を約束する「元本確保」型の商品と説明されていた一方、運用成果を保証するものではないと書いています。契約書の条件を確かめ、追加の入金はいったん止めてください。
下位代理店から契約しました。どうなりますか?
監視委員会は、下位代理店のうち、BANK INNOVATIONとプロスペリティアシュアランスについて、令和8年3月31日に大阪地裁へ申し立て、7月10日に命令が出たと公表しています。個別の下位代理店の状況は、当社は確認できていません。契約書で販売元を確認してください。
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