仮想通貨詐欺コラム|被害回復

金融庁の無登録業者一覧の調べ方は?2つのリストと検索のコツ

公開日:

結論

金融庁の無登録業者の一覧は、1つではなく2つあります。FXやCFDなどの「金融商品取引業」の一覧と、「暗号資産交換業」の一覧が別のページに分かれていて、片方にしか載っていない業者がたくさんあります。片方だけ見て「載っていない」と判断すると見落とします。

さらに、一覧は法人名で並んでいて、利用者が知っているサービス名は備考の欄に回されています。当社が2026年9月29日に確認した金融商品取引業の一覧は1,156行。この記事では、当社が実際につまずいた点も含めて、自分で調べるときの手順をまとめます。

「この業者は金融庁の警告リストに載っているのか」——投資を勧められて調べようとしたとき、名前を入れても出てこなくて不安になった方が多いと思います。載っていないのではなく、探し方の問題で見つからないことがよくあります。当社が日々この一覧を引いている中で分かったことをまとめます。

金融庁の無登録業者の一覧はどこにある?

2つあります。扱っている商品によって、載るページが分かれています。

金融庁が公表している2つの無登録業者の一覧(2026年9月29日確認)
一覧対象形式
無登録で金融商品取引業を行う者の名称等についてFX・CFD・株式・ファンドなど。海外FXやバイナリーオプションもここHTML版とPDF・エクセル版
無登録で暗号資産交換業を行う者の名称等について暗号資産(仮想通貨)の売買・交換を行う取引所などPDF・エクセル版(国内と海外で2ファイル)

同じブランドでも、片方にしか載っていないことがあります。たとえば暗号資産の取引所として知られていても、警告が出ているのは「店頭デリバティブ取引の勧誘」のほう、という例があります。逆に、両方に載っている業者もあります。必ず両方を確かめてください。

加えて、登録を受けている業者の一覧(「免許・許可・登録等を受けている業者一覧」)も別にあります。調べたい業者が「登録されているか」を見るのはこちらです。

サービス名で検索しても出てこないのはなぜ?

一覧が法人名で並んでいるからです。利用者が見ているサービス名は、多くの場合「備考」の欄に書かれています。

名称の欄と備考の欄の関係(実際の掲載例の形)
欄書かれているもの
名称法人名。例:「〇〇 Limited」。会社名が特定できない場合はドメインだけのこともある
行為の概要「インターネットを通じて、店頭デリバティブ取引の勧誘を行っていたもの」など
備考利用者が知っているサービス名。「当該業者が提供するサービスの名称は『〇〇』である」
掲載時期警告書を出した時期(令和〇年〇月)
所在地の区分「国内」か「海外」

つまり、サービス名で探すときはページ全体を検索する必要があります。会社名の欄だけを眺めても見つかりません。口座開設の書面や利用規約に書かれている法人名が分かっているなら、そちらで探すほうが確実です。

検索でつまずきやすい3つの点

当社が実際に調べていて引っかかった点を、正直に3つ挙げます。

当社がつまずいた点と対処(2026年9月29日時点)
つまずく点対処
英字の大文字・小文字で一致しない。あるサービスは備考に小文字で書かれており、先頭を大文字にした表記とカタカナでは0件だった大文字・小文字・カタカナ・スペースありなしを一通り試す
HTML版には所在地が書かれていない。「所在地又は住所の記載は省略しています」と注記がある所在地を見たいときはPDF版かエクセル版を開く
区分が「国内」でも日本に拠点があるとは限らない。「所在地等が不明の業者については『国内所在』として区分しております」と注記があるエクセル版の所在地欄を見る。「不明」と書かれていることがある

3つ目は特に誤解されやすい点です。「国内」と書かれているのを見て「日本の会社なら安心」と考えるのは逆で、当局も所在地をつかめていない状態かもしれません。

一覧に載っていなければ安全?

違います。金融庁自身が、暗号資産の一覧の注記で次のように書いています。

「掲載されている無登録業者は、警告書の発出を行った時点で…無登録で暗号資産交換業を行っていることが確認できた者です。そのため、掲載されていない者であっても、無登録交換業に該当する行為を行っていることがあり得ますのでご注意ください。」

逆方向の注意書きもあります。「掲載されている無登録業者について、必ずしも、現在の無登録営業の状況を示すものではありません。また、その名称及び所在地等についても、現時点のものでない場合があります。」

一覧の結果をどう読むか
結果意味
載っている警告書が出た事実がある。強い注意信号
載っていない安全という意味ではない。まだ警告が出ていないだけのことがある(新しい業者は特に)
登録業者の一覧に名前がある日本の登録がある。番号と会社名の組み合わせまで一致するか確かめる
⚠ 当社の考え一覧を引くのは「白か黒か」を決めるためではなく、入金する前に立ち止まるためです。当社が見てきた範囲では、警告が出る前から日本語で勧誘していた業者が少なくありません。登録業者の一覧に名前がないなら、警告が出ていなくても、日本に住んでいる人が入金するのはおすすめできません。「出金のために税金や手数料を先に払え」と言われたら、登録の有無にかかわらず払わないでください。

業者を調べるときの手順は?

  1. 利用規約・口座開設の画面・入金先の名義から、法人名を書き出す(サービス名とは違うことが多い)
  2. 金融庁の「免許・許可・登録等を受けている業者一覧」で、その法人名と登録番号を探す
  3. 「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について」を、法人名とサービス名の両方で検索する(大文字・小文字・カタカナも試す)
  4. 暗号資産を扱う業者なら「無登録で暗号資産交換業を行う者の名称等について」も見る
  5. 所在地を知りたいときは、HTML版ではなくPDF版・エクセル版を開く
  6. 見つからなくても安心しない。新しい業者ほど、まだ載っていない

すでに入金してしまった場合は?

  1. 追加の入金をしない。「出金には税金の前払いが必要」「口座のランクを上げれば出金できる」と言われても払わない
  2. 口座の残高・取引履歴・出金申請の画面と、担当者とのやり取りを画像で保存する(サイトが消えると見られなくなります)
  3. 銀行振込で払った場合は、振込先の口座情報を控え、振込先の金融機関にすぐ連絡する
  4. 暗号資産(仮想通貨)で送った場合は、送金のTXIDと送金先アドレスを控える(TXIDの確認方法)
  5. 「お金を取り戻せる」と後から連絡してくる相手に注意する(二次被害の記事)
送金先を調べたい方は、LINEでご相談ください

送金のTXIDや送金先のアドレス、やり取りの画面があれば、お金がどこへ送られたのかを調べられるかどうか、LINEでお答えします。「何を残せばいいか分からない」「TXIDの探し方が分からない」という段階でも構いません。

LINEで相談する(無料)

友だち追加のみで、こちらから電話をかけることはありません。ご相談は無料ですが、資金の回収・返金をお約束するものではありません。

参考

2026年9月29日時点の公開情報にもとづいています。行数や注記の文言は当社が同日に直接確認したものです。

金融庁の無登録業者一覧に関するよくある質問

業者名を入れても一覧に出てきません。載っていないということですか?

そうとは限りません。一覧は法人名で並び、サービス名は備考の欄にあります。また英字の大文字・小文字で一致しないことがあります。法人名・サービス名・カタカナ・小文字を一通り試してください。

一覧に載っていなければ安全ですか?

いいえ。金融庁自身が「掲載されていない者であっても、無登録の行為を行っていることがあり得ます」と注記しています。警告は被害の情報が集まってから出るため、新しい業者はまだ載っていないことがあります。

区分が「国内」なら日本の会社ですか?

とは限りません。金融庁は「所在地等が不明の業者については『国内所在』として区分しております」と注記しています。エクセル版の所在地欄が「不明」になっている業者もあります。

暗号資産の取引所は同じ一覧で調べられますか?

別の一覧です。暗号資産交換業は「無登録で暗号資産交換業を行う者の名称等について」という別のページで公表されています。両方を確かめてください。

執筆・監修

小野田泰久

株式会社ベスト 代表取締役 / CryptoTracer 運営責任者

仮想通貨(暗号資産)詐欺の送金先追跡調査に従事。 本記事の内容は、公開されているブロックチェーン情報と、 実際の調査で確認した送金経路の傾向にもとづいて記載しています。 資金の回収・返金や、送金先の持ち主の氏名・住所の特定は行っていません。
運営者情報・調査の方針を見る

送金先の追跡を相談・依頼する

トランザクションハッシュと送金先アドレスがあれば、オンラインで調査を依頼できます。1件¥9,800、最短翌日。 申し込む前に、自分のケースが調査できるかをLINEで相談することもできます(相談は無料です)。