仮想通貨詐欺コラム|なりすまし

コインベースは詐欺?日本撤退後の出金と、法務局への供託の予告

公開日:

結論

Coinbase(コインベース)は米国に実在する大手の暗号資産取引所で、当社は詐欺とは考えていません。金融庁の無登録業者の一覧にも名前はありません。日本法人のCoinbase株式会社は、今も金融庁の「暗号資産交換業者登録一覧」に関東財務局長 第00028号として載っていますが、取り扱う暗号資産は「取り扱いなし」です。

Coinbaseは2023年1月18日、日本の既存顧客との取引を停止すると発表しました。2月16日までに引き出さなかった暗号資産は日本円に換えられ、法務局に供託されると公式ブログで説明しています。昔の口座の残高が見当たらない場合はこの仕組みを確かめてください。逆に、「コインベースの口座が凍結されたので手数料を払えば出金できる」と連絡してくる相手は、Coinbaseを名乗る別人を疑ってください。

「コインベースから出金できない」「コインベースは日本から撤退したのでは」「コインベースを名乗る電話が来た」——コインベースについての検索には、こうした不安が並んでいます。この記事では、当社が金融庁の登録一覧とCoinbaseの公式ブログ・ヘルプを直接確認して、日本での立場、撤退したときの残高の扱い、なりすましの見分け方を整理します。

この記事に出てくる業者名・サービス名が、金融庁の警告に載っているかどうかは、金融庁の警告業者を検索できるページで確かめられます。

コインベースは金融庁に登録されている?警告は出ている?

金融庁の「暗号資産交換業者登録一覧」(令和8年9月30日現在)には、Coinbase株式会社が関東財務局長 第00028号(登録日 令和3年6月18日)として載っています。ただし、代表電話番号の欄は「-」、取り扱う暗号資産の欄は「取り扱いなし」です。

金融庁の一覧にあるCoinbase(2026年11月3日確認)
一覧記載意味
暗号資産交換業者登録一覧Coinbase株式会社 関東財務局長 第00028号 / 取り扱いなし登録は残っているが、取り扱う暗号資産はない
無登録で暗号資産交換業を行う者名前なし無登録営業の警告は出ていない
無登録で金融商品取引業を行う者名前なし無登録営業の警告は出ていない

Binance・Bybit・MEXCなどの海外の取引所が、日本の人を相手に無登録で営業していたとして金融庁の警告の一覧に載っているのに対し、Coinbaseは日本で登録を受けて営業し、その後に事業を止めたという違いがあります。

コインベースは日本から撤退した?いつ、どう説明している?

Coinbaseは2023年1月18日、公式ブログ「日本事業の見直しと既存顧客との取引停止について」で、市場環境の変化を理由に日本での事業を全面的に見直し、既存の顧客との取引を停止すると発表しました。公式ブログが示した日程は次のとおりです。

Coinbase公式ブログが示した日本の顧客への日程(2023年1月18日)
日付内容
2023年1月20日法定通貨(日本円)の入金の取り扱いを終了
2023年2月16日まで日本円と暗号資産を引き出せる。暗号資産は他の取引所や自分のウォレットへ出庫するか、売って日本円で国内の銀行口座へ出金
2023年2月17日以降残っている暗号資産は自動的に日本円に変換
その後残りの日本円を法務局に供託。期日までに引き出さなかった人は、供託金から日本円を回収する必要がある

公式ブログは、顧客の日本円と暗号資産は法令に従って分別管理していたとしています。

コインベースで出金できない・残高が見当たらないのはなぜ?

Coinbase株式会社(日本の口座)を使っていて2023年2月16日までに引き出していなかった場合、公式ブログ(2023年1月18日)は、残った暗号資産を日本円に換え、2月17日以降に法務局へ供託するとしていました(実際に供託された日と供託先の法務局は、当社は確認していません)。Coinbaseのアプリで出金するのではなく、供託された場合の日本円を法務局から受け取る(払渡しを受ける)形になります。手続きは法務局に確かめてください。

⚠ この仕組みを悪用する連絡に注意「コインベースに残っている資産を取り戻してあげる」「供託金の受け取りを代行する」「手数料を払えば凍結を解除できる」と連絡してくる相手は、Coinbaseや法務局とは関係ありません。Coinbase公式の説明では、残高は日本円で法務局に供託されており、暗号資産のまま誰かが預かっているわけではありません。

コインベースを名乗る電話・偽サポートの詐欺はどう見分ける?

Coinbaseのヘルプ「Technical support and impersonation scams(技術サポートとなりすましの詐欺)」は、偽のサポート窓口やCoinbaseの社員を装って資金を動かさせる手口に注意を呼びかけ、次のように説明しています(当社訳)。

CoinbaseにはCoinbase Walletという、自分で鍵を管理するウォレットのアプリもあります。自分で管理するウォレットは、シードフレーズを他人に知られると中身を移されてしまいます。「サポート」を名乗ってシードフレーズを聞いてくる相手には、絶対に伝えないでください(復元フレーズを狙う詐欺の記事)。

コインベースについて確認できなかった点は?

コインベースを名乗る相手に送金してしまったら、今すぐやることは?

  1. それ以上送金しない。手数料・税金・凍結解除費用・「供託金の受け取り代行料」も払わない
  2. 相手の電話番号・アカウント・やり取りの画面・開いていたサイトのURLを保存する
  3. 送金のTXIDと送金先のアドレスを控える(TXIDの確認方法)
  4. シードフレーズやパスワードを伝えてしまった場合は、残っている資産を自分の別のウォレットへすぐ移し、パスワードと二段階認証を設定し直す
  5. 銀行振込で払った場合は、振込先の金融機関にすぐ連絡する
  6. 「お金を取り戻せる」と後から連絡してくる相手に注意する(二次被害の記事)
送金先を調べたい方は、LINEでご相談ください

送金のTXIDや送金先のアドレス、やり取りの画面があれば、お金がどこへ送られたのかを調べられるかどうか、LINEでお答えします。「何を残せばいいか分からない」「TXIDの探し方が分からない」という段階でも構いません。

LINEで無料相談

友だち追加のみで、こちらから電話をかけることはありません。ご相談は無料ですが、資金の回収・返金をお約束するものではありません。

参考

2026年11月3日時点の公開情報にもとづいています。英語の原文は当社訳です。読者を誘導しないよう、Coinbaseを名乗る偽サイトのドメインは載せていません。

この記事の情報について

この記事は、公的機関の公表資料、各サービスの公式サイトの表示、報道など、公開されている情報をもとにまとめたものです。利用者の声として紹介している内容は第三者の報告で、当社が個々の事実関係を確認したものではありません。記載内容の誤りのご指摘や、当事者の方からの訂正・削除のご依頼は、お問い合わせからご連絡ください。確認のうえ対応します。

コインベースの詐欺・出金・日本撤退に関するよくある質問

コインベースは詐欺ですか?

当社は詐欺とは考えていません。Coinbaseは米国に実在する大手の取引所で、金融庁の無登録業者の一覧にも名前はありません。日本法人のCoinbase株式会社は金融庁の登録一覧に載っていますが、取り扱う暗号資産は「取り扱いなし」で、2023年1月に日本の既存顧客との取引を停止しています。

昔コインベースに入れていた資産はどうなりましたか?

Coinbaseの公式ブログは、2023年2月16日までに引き出さなかった暗号資産を日本円に変換し、残りの日本円は法務局に供託すると予告していました(実際の供託は、当社は確認していません)。期日までに引き出さなかった人は、供託金から日本円を回収する必要があるとしています。具体的な手続きは法務局に確かめてください。

コインベースのサポートを名乗る電話で、資産を安全なウォレットへ移すよう言われました。

応じないでください。Coinbaseのヘルプは、新しいウォレットアドレスやシードフレーズを伝えるために電話やSMSをすることはなく、詐欺の電話は本物の番号を装うことがあると説明しています。すでに送金した場合は、送金のTXIDと送金先のアドレスを控えてください。

執筆・監修

小野田泰久

株式会社ベスト 代表取締役 / CryptoTracer 運営責任者

仮想通貨(暗号資産)詐欺の送金先追跡調査に従事。 本記事の内容は、公開されているブロックチェーン情報と、 実際の調査で確認した送金経路の傾向にもとづいて記載しています。 資金の回収・返金や、送金先の持ち主の氏名・住所の特定は行っていません。
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