仮想通貨詐欺コラム|ウォレット

リカバリーフレーズを聞かれたら?Ledger・Phantomなど公式の答え

公開日:

結論

ウォレット各社の公式ページは、そろって、「サポートがリカバリーフレーズを聞くことはない」と明記しています。Ledger、Trezor、Phantom、Keplr、Bitget Walletは、いずれも、リカバリーフレーズ(シードフレーズ)や秘密鍵を、サポートやDMで尋ねることはないと書いています。JVCEAも、「誰かに教えることは、財布ごと渡すのと同じです」と書いています。

「サポートです」と名乗る人や、「エラー」と出て入力を求める画面、「本人確認のため」と言う相手が、リカバリーフレーズを求めてきたら、詐欺です。Trezorは、「自分から復元を始めていないのに、バックアップの入力を求めるサイト・アプリ・人は、詐欺」と書いています。教えた・入力した場合、そのウォレットは、新しいものに移す必要があります。

「ウォレットが不審な動きで検知された。確認のため、リカバリーフレーズを教えてください」——こんな連絡が来たら、どうすればよいのか。この記事では、Ledger、Trezor、Phantom、Keplr、Bitget Walletの公式ページとJVCEAの説明を当社が直接確かめて、公式が「やらないこと」を並べ、手口と対応を整理します。

リカバリーフレーズ(シードフレーズ)とは、何?

リカバリーフレーズ(シードフレーズ、復元フレーズ)は、ウォレットの資産を、復元・操作するための「鍵」にあたる言葉の並び(12語や24語など)です。JVCEAは、秘密鍵・シードフレーズ・二段階認証コードについて、「絶対に共有しない」とし、「これらは資産の鍵です。誰かに教えることは、財布ごと渡すのと同じです」と書いています。

ウォレットの運営は、リカバリーフレーズを聞くことがある?

ありません。各社の公式ページには、次のように書かれています(英語の原文を、当社が日本語に要約しました)。

ウォレット各社の公式ページが書いている、「やらないこと」(2026年10月16日確認)
提供元公式の説明
Ledger24語のリカバリーフレーズは、どんな状況でも、誰とも共有しない。Ledgerやそのサポートも、決して尋ねない。24語を入力してよいのは、自分の端末だけ。LedgerがSMSや電話で連絡してくることはない
Trezor自分で端末の復元を始めていないのに、ウォレットのバックアップの入力を求めるサイト・アプリ・人は、詐欺。Trezorのサポートも、シードを尋ねない
PhantomPhantomのサポートは、秘密の復元フレーズを、決して尋ねない。尋ねる人は、資産を盗もうとしている。誰かから渡された復元フレーズをインポートするよう言われても、しない
Keplr復元フレーズを尋ねる連絡は、しない。誰とも共有しない。スクリーンショットも撮らない
Bitget Wallet資産を預かっておらず、シードフレーズ・秘密鍵・認証コード(OTP)を、個別のメッセージで尋ねることはない

どの会社も、同じことを言っています。「サポート」や「公式」を名乗る人が、リカバリーフレーズや秘密鍵を求めてきたら、その時点で、偽物です。

なお、Exodusの公式ページは、ボット対策のため、当社の環境では開けませんでした。Exodusについては、確認できていないため、この記事では扱いません。

「サポート」を名乗る相手は、どんな手口で近づく?

⚠ リカバリーフレーズを入力・共有してしまったらPhantomの公式ヘルプは、復元フレーズをサイトやアプリに入力した、または他人に教えた場合、そのウォレットは「永続的に侵害された」ものとして扱うよう書いています。攻撃者が、ウォレットを操作でき、あとから送られた資産も盗めるためです。新しいウォレットを作り、残っている資産を、速やかに移すことになります。Phantomは、ブロックチェーンの取引を取り消したり、資産を凍結したり、盗まれた資産を取り戻したりは、できないとも書いています。

ハードウェアウォレットを買ったら、最初からフレーズが書かれていたら?

Ledgerの公式の購入ガイドは、「Pre-seeding(出荷前の仕込み)」という手口を説明しています。

  1. 悪意のある者が、端末が手元に届く前に、リカバリーフレーズを作り、端末や記録用の紙に仕込む
  2. その者は、フレーズの控えを、自分で持っている
  3. 資産を入れた瞬間に、遠隔で盗める。鍵を持っているため(Ledgerの説明)
  4. 梱包が、未開封に見えることもある

Ledgerは、「正規のLedger端末には、リカバリーフレーズやPINコードが、最初から設定されていることはない。絶対にない」と書いています。最初からフレーズが書かれた紙が同梱されていたり、PINが設定済みだったりしたら、使わず、購入元を確かめてください。ハードウェアウォレットは、メーカーの公式の販売ルートから買うことを、Ledgerは勧めています。

「ウォレットを接続すると報酬」は、フレーズの要求と何が違う?

JVCEAは、リカバリーフレーズの入力を求める手口とは別に、「エアドロップに参加」「報酬を受け取るには接続が必要」といった言葉で、ウォレットを接続させる手口を挙げています。接続のあとの承認や署名の仕組みと、被害後の対応は、ウォレット接続・承認の記事にまとめています。MetaMask・SafePalについては、メタマスク詐欺の記事、セーフパルの記事があります。

この記事で確認できなかった点は?

リカバリーフレーズを聞かれた・教えてしまったら?

  1. 聞かれたら、答えない。相手の名乗りやアカウントがどんなに公式らしくても、教えない。連絡を、いったん打ち切る
  2. 教えた・入力した場合は、そのウォレットを使い続けない。新しいウォレットを作り、残っている資産を移す
  3. 資産を抜かれた場合は、その取引のTXIDと送金先のアドレスを控える(TXIDの確認方法)
  4. 相手とのやり取り(DM・メール・サイト)の画面を、削除せず保存する
  5. 「取り戻せる」と後から連絡してくる相手に注意する(二次被害の記事)。返金の仕組みは返金の記事にまとめています
送金先を調べたい方は、LINEでご相談ください

送金のTXIDや送金先のアドレス、やり取りの画面があれば、お金がどこへ送られたのかを調べられるかどうか、LINEでお答えします。「何を残せばいいか分からない」「TXIDの探し方が分からない」という段階でも構いません。

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友だち追加のみで、こちらから電話をかけることはありません。ご相談は無料ですが、資金の回収・返金をお約束するものではありません。

参考

2026年10月16日時点の公開情報にもとづいています。英語の公式ページの内容は、当社が日本語に要約しました。特定のウォレットを推奨するものではありません。

リカバリーフレーズに関するよくある質問

ウォレットのサポートに、リカバリーフレーズを聞かれることはありますか?

ありません。Ledger、Trezor、Phantom、Keplr、Bitget Walletの公式ページは、いずれも、サポートがリカバリーフレーズ(シードフレーズ)を尋ねることはないと書いています。尋ねてくる人は、詐欺です。

「本人確認のため」と言われて、フレーズを入力しそうです。

入力しないでください。JVCEAは、「本人確認のため」「資産の復元に必要」と理由をつけて、秘密鍵やリカバリーフレーズの入力を求める手口があると説明しています。誰かに教えることは、財布ごと渡すのと同じだと書いています。

フレーズを教えてしまいました。どうすればいいですか?

Phantomの公式ヘルプは、復元フレーズをサイトやアプリに入力した、または他人に教えた場合、そのウォレットは永続的に侵害されたものとして扱うよう書いています。新しいウォレットを作り、残っている資産をすぐ移してください。

届いたハードウェアウォレットに、最初からフレーズが書かれた紙が入っていました。

使わないでください。Ledgerの公式の購入ガイドは、正規の端末には、リカバリーフレーズやPINコードが最初から設定されていることはないと書いています。出荷前に仕込まれたフレーズ(pre-seeding)では、資産を入れた瞬間に盗まれるおそれがあります。

執筆・監修

小野田泰久

株式会社ベスト 代表取締役 / CryptoTracer 運営責任者

仮想通貨(暗号資産)詐欺の送金先追跡調査に従事。 本記事の内容は、公開されているブロックチェーン情報と、 実際の調査で確認した送金経路の傾向にもとづいて記載しています。 資金の回収・返金や、送金先の持ち主の氏名・住所の特定は行っていません。
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