仮想通貨詐欺コラム|ウォレット

セーフパルを使う詐欺とは?「1日1%の銀行」と偽サポートの手口

公開日:

結論

SafePal(セーフパル)は正規の暗号資産(仮想通貨)ウォレットで、それ自体は詐欺ではありません。ただし、SNSやLINEで知り合った相手が「SafePalの銀行にUSDTを預けると毎日1%の利息がつく」と勧め、ウォレットを怪しいサービス(DApp)につながせる詐欺が起きています。SafePal公式も、SafePalと関係があるように装う高利回りの「マイニングDApp」に注意を呼びかけています。

また、SafePalは2026年8月、ハードウェアウォレットを注文した約4万人分の氏名・住所・電話番号などが外部に取得されたと公表しました。SafePalは、電話をかけることも、手紙を送ることも、リカバリーフレーズを聞くことも決してないとしています。SafePalを名乗る連絡が来ても、応じないでください。

LINEで知り合った人に「私はSafePalのデジタル通貨銀行で毎日利息をもらっている」と言われ、セーフパルのアプリを入れてUSDTを預けた——。セーフパルは詐欺なのでしょうか。この記事では、当社がSafePal公式の注意喚起とヘルプセンターを直接確認して、SafePalの名前を使う詐欺の手口と見分け方を整理します。

SafePal(セーフパル)は詐欺なの?

SafePal自体は詐欺ではありません。SafePalは、自分で秘密鍵を管理する暗号資産のウォレット(スマホのアプリやハードウェアウォレット)で、公式サイトは「Binance Labsの最初のインキュベーションプログラムから生まれた会社」と説明しています。

問題は、SafePalの名前やアプリが詐欺の道具に使われることです。自分で管理するウォレットは、送金も許可も利用者本人の操作で行われるため、だまされて送ったり許可したりしたお金を、SafePal側が取り消すことはできません。

「セーフパルの銀行で毎日1%」は本当?

本当ではありません。SafePalは銀行ではなく、預けたUSDTに毎日1%の利息を払うサービスでもありません。Yahoo!知恵袋には2025年8月から12月にかけて、知り合った相手や知人から「SafePalのUSDT通貨銀行」「セーフパルのデジタル通貨銀行」で毎日利息がつくと勧められた、という質問が複数投稿されています(当社は個々の事実関係を確認していません)。

SafePalのヘルプセンターは、こうした高利回りのサービスについて次のように説明しています。

SafePal公式の注意喚起のページも、SafePalと関係があるかのように装って、高利回りをうたう悪意ある「マイニング」DAppにウォレットをつながせる手口を挙げています。「SafePalの銀行」「SafePalの公式の運用」などは、SafePalのアプリの中に表示されても、第三者のDAppです。

セーフパルを名乗る電話・手紙・メールは本物?(2026年8月の情報流出)

SafePalは2026年8月16日、2025年3月2日から2026年4月11日までにハードウェアウォレットなどを注文した約39,798人分の注文情報(氏名・メールアドレス・住所・電話番号・購入内容)が、無断で外部に取得されたと公表しました。リカバリーフレーズなどは含まれていないとしています。

住所や電話番号を知った者が、SafePalを装って連絡してくるおそれがあります。SafePal公式の注意喚起のページは、次のように明記しています。

SafePal公式が示す、本物のSafePalが「決してしないこと」(2026年9月18日確認)
SafePalの説明当社訳
SafePal will NEVER ask for your 12/24-word recovery phrase, PIN, or private keysどんな場合も、12/24語のリカバリーフレーズ、PIN、秘密鍵を聞くことはない
SafePal employees will NEVER initiate phone calls to customers.SafePalの社員から客に電話をかけることはない
SafePal will NEVER send physical letters.SafePalが手紙(郵便)を送ることはない
Official SafePal emails only come from our official domain, safepal.com.公式のメールは safepal.com のドメインからだけ送られる
手紙のQRコードや、「解除手数料」の請求に応じないでくださいSafePal公式は、届いた手紙のQRコードを読み取らないよう呼びかけ、「関税で荷物が止まっている」「大きな資金がロックされていて解除手数料(unlock fees)が必要」などと言って支払わせる手口も挙げています。SafePalは、流出に関わる偽サイトやフィッシングのリンクを30件以上見つけて削除したとしています。

セーフパルの公式サイト・アプリはどう見分ける?

  1. 公式サイトのドメインは safepal.com。SafePal公式は、「l」を大文字の「I」に変えたドメインや、1文字だけ変えたドメインの偽サイトがあったとしています
  2. アプリは公式サイトのダウンロードページから入れる。名前や説明を書き換えた古いアプリが偽物として使われることがあるとSafePalは説明しています
  3. リカバリーフレーズは誰にも教えない・どこにも入力しない。サポートを名乗る相手、手紙のQRコード、SNSの相手のどれであっても同じです
  4. SNSやLINEの相手から送られたDAppやリンクは開かない。友人からでも同じです

セーフパルで「出金できない」「利息を受け取るには手数料」と言われたら?

SafePalは自分で管理するウォレットなので、SafePal自体が出金を止めたり、出金に手数料や税金を求めたりすることはありません。「出金できない」のは、ウォレットをつないだ第三者のDAppや取引サイトの中の数字であることがほとんどです。「利息を受け取るには手数料」「出金には税金」「凍結解除費用」などを求められても払わないでください。

怪しいDAppにウォレットをつないでしまった場合は、SafePalのヘルプセンターが案内する「Approval Manager」で、DAppに与えたトークンの使用許可(承認)を取り消せます。許可が残っていると、あとから資金を抜かれるおそれがあります。

セーフパルを使う詐欺について確認できなかった点は?

セーフパルを使う詐欺でお金を送ってしまったら、今すぐやることは?

  1. 追加で送金しない。手数料・税金・保証金・解除手数料を求められても払わない
  2. つないだDAppへの許可を、SafePalのApproval Managerで取り消す。リカバリーフレーズを入力・撮影して渡した場合は、新しいウォレットを作って残りの資産を移す
  3. 送金のTXID、自分のウォレットのアドレス、送金先のアドレス、勧誘してきた相手とのやり取りを保存する(TXIDの確認方法)
  4. 「お金を取り戻せる」と後から連絡してくる相手に注意する(二次被害の記事)
送金先を調べたい方は、LINEでご相談ください

送金のTXIDや送金先のアドレス、やり取りの画面があれば、お金がどこへ送られたのかを調べられるかどうか、LINEでお答えします。「何を残せばいいか分からない」「TXIDの探し方が分からない」という段階でも構いません。

LINEで相談する(無料)

友だち追加のみで、こちらから電話をかけることはありません。ご相談は無料ですが、資金の回収・返金をお約束するものではありません。

参考

2026年9月18日時点の公開情報にもとづいています。SafePalの英語の原文の日本語は当社訳です。読者を誘導しないよう、偽サイトのドメインは載せていません。

SafePal(セーフパル)の詐欺・出金に関するよくある質問

SafePal(セーフパル)は詐欺アプリですか?

いいえ。SafePalは正規の暗号資産ウォレットです。ただし、SafePalのアプリを入れさせて第三者のDAppにつながせ、「毎日1%の利息」などで送金させる詐欺があります。SafePal公式も、SafePalと関係があると装う高利回りのDAppに注意を呼びかけています。

「SafePalの銀行」に預けたUSDTを出金するのに手数料を求められました。

払わないでください。SafePalは銀行ではなく、利息を払うサービスでも、出金に手数料を求めるサービスでもありません。表示されている残高は第三者のDAppの中の数字です。DAppへの許可をApproval Managerで取り消し、やり取りと送金のTXIDを保存してください。

SafePalを名乗る電話や手紙が届きました。

応じないでください。SafePal公式は、社員から電話をかけることも、手紙を送ることも、リカバリーフレーズやPINを聞くこともないと明記しています。手紙のQRコードも読み取らないでください。

執筆・監修

小野田泰久

株式会社ベスト 代表取締役 / CryptoTracer 運営責任者

仮想通貨(暗号資産)詐欺の送金先追跡調査に従事。 本記事の内容は、公開されているブロックチェーン情報と、 実際の調査で確認した送金経路の傾向にもとづいて記載しています。 資金の回収・返金や、送金先の持ち主の氏名・住所の特定は行っていません。
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