仮想通貨詐欺コラム|SNS

著名人を名乗るSNS投資の相談は何件?令和3〜8年度の推移と平均金額

公開日:

結論

消費者庁のグラフでは、SNSをきっかけに著名人を名乗る投資勧誘の相談は、令和3年度の52件から令和5年度の1,661件へ増え、令和6年度は976件、令和7年度は1,322件でした。令和8年度は、7月末までで177件です(令和8年7月31日までのPIO-NET登録分)。

平均契約購入金額は、年度により234万円〜678万円と幅があります。国民生活センターの2024年の資料では、年代別の平均が最も高いのは60歳代の約852万円でした。金額が大きくなりやすいのは、「投資」として振り込む額に加えて、増えるはずの利益への期待があるため、と同センターは説明しています。

「著名人が主催する投資グループの広告を見た」「有名な人のアシスタントを名乗る人から連絡が来た」——SNSで、実在の著名人を名乗る投資の勧誘は、相談の件数が公的に数えられています。この記事では、消費者庁と国民生活センターの原文を当社が直接確かめて、年度別の件数、年代別の金額、国の対策を整理します。

著名人を名乗る投資の相談は、何件ある?

消費者庁は、全国の消費生活センターに寄せられた相談(PIO-NET)のうち、SNSをきっかけに、著名人を名乗ったり、つながりを示唆したりして勧誘された金融商品・サービスの相談を集計しています。有名評論家、学者、投資家、アナリスト、またそのアシスタントや弟子、親族を名乗る相談も含まれます。当社が2026年10月16日に、消費者庁のページとグラフを確認しました。

年度別の相談件数と平均契約購入金額(消費者庁、令和8年7月31日までのPIO-NET登録分)
年度相談件数平均契約購入金額
令和3年度52件436万円
令和4年度170件234万円
令和5年度1,661件678万円
令和6年度976件571万円
令和7年度1,322件641万円
令和8年度(7月31日まで)177件609万円

月別のグラフでは、令和6年3月が316件で最多、令和8年4月は55件と書かれています。数字は、グラフの画像に表示された値です。令和5年度の件数は、国民生活センターが2024年5月に公表した1,629件より、消費者庁の最新のグラフ(1,661件)のほうが多くなっています。登録の追加などで、後から値が増えることがあります。

令和6年度に減ったのは、被害が減ったということ?

グラフの上では、令和5年度の1,661件から令和6年度は976件に減り、令和7年度は1,322件と再び増えています。ただし、減少の理由は、消費者庁の資料には書かれておらず、当社は確認できていません。相談件数は、消費生活センターに相談した人の数で、被害の総数ではありません。相談しなかった被害は、含まれません。

何歳の人が、いくら払っているのか?

国民生活センターの2024年5月29日の資料は、2024年4月30日までの登録分(n=1,935)から、契約当事者の属性を示しています。当社が資料のPDFを確認しました。

契約当事者の年代別の件数(国民生活センター、2024年4月30日までの登録分、n=1,875)
年代件数
20歳代以下43件
30歳代60件
40歳代220件
50歳代481件
60歳代595件(31.7%)
70歳代397件
80歳代以上79件

年代別の件数は、PDFのグラフに表示された値です。この属性のデータは2024年4月までの登録分で、2025年以降の最新の年代別の内訳は、当社が確認した範囲では見当たりませんでした。警察庁のSNS型投資詐欺の年代別は、別の記事で整理しています。

どんな名目の商品が多い?

商品・役務別の相談件数の上位5つ(国民生活センター、2024年4月30日までの登録分)
順位商品・役務等件数割合
1ファンド型投資商品全般(集団投資スキームなど)536件27.7%
2外国為替証拠金取引(FX)416件21.5%
3金融コンサルティング(投資顧問、投資セミナーなど)282件14.6%
4金融関連サービスその他(暗号資産など)227件11.7%
5商品デリバティブ取引全般(金などの商品相場など)150件7.8%

暗号資産は、4位の「金融関連サービスその他」の中に含まれています。著名人を名乗る勧誘では、暗号資産だけでなく、株式、FX、ファンドなど、さまざまな名目が使われることがわかります。

2026年9月の続報では、どんな事例が示された?

国民生活センターは、2026年9月1日に、「SNSで著名人が勧める“もうかる方法”」の続報を公表しました。この続報は件数の統計ではなく、3つの相談事例を載せています(当社が原文を確認しました)。

どの事例も、広告からメッセージアプリのグループへ誘導され、アシスタントなどを名乗る人物が個別に案内するという、LINE投資グループの手口と重なる流れです。出金を口実に追加の支払いを求められる例は、出金のための税金・手数料の記事でも整理しています。

⚠ 個人名義の口座に振り込ませるのは、詐欺国民生活センターは、通常の株やFXなどの取引で、個人名義の銀行口座に振り込ませることはないとして、指定された口座が個人名義の場合は詐欺だと明記しています。振り込まないでください。著名人の公式サイトや公式アカウントで、投資に関する注意喚起が出ていないかも、確認が必要です。

国は、どんな対策を求めている?

消費者庁は、2026年8月7日に、警察庁、金融庁、デジタル庁、総務省、法務省、経済産業省と合同で、SNS等を提供する大規模な事業者に対して、なりすまし詐欺広告への対策の強化を、文書で要請しました。消費者庁のページで確認できます。

広告の掲載は、事業者側の対応が進むまで続く可能性があります。個人にできることは、広告やメッセージの相手を疑い、振り込む前に、登録の有無と口座の名義を確認することです。金融商品取引業者の登録は、金融庁の事業者検索で確認できます。

この記事で確認できなかった点は?

不安なとき、まず何をする?

  1. 追加の入金をしない。「出金のため」「保証金」と言われても払わない
  2. 広告の画面、メッセージ、グループの画面、振込の記録を、削除せず保存する
  3. 相手のアカウント名、グループ名、サイトのURL、振込先の口座の名義を控える
  4. 銀行振込で払った場合は、振込先の金融機関に連絡する。暗号資産で送った場合は、送金のTXIDと送金先のアドレスを控える(TXIDの確認方法)
  5. 「取り戻せる」と後から連絡してくる相手に注意する(二次被害の記事)
送金先を調べたい方は、LINEでご相談ください

送金のTXIDや送金先のアドレス、やり取りの画面があれば、お金がどこへ送られたのかを調べられるかどうか、LINEでお答えします。「何を残せばいいか分からない」「TXIDの探し方が分からない」という段階でも構いません。

LINEで無料相談

友だち追加のみで、こちらから電話をかけることはありません。ご相談は無料ですが、資金の回収・返金をお約束するものではありません。

参考

2026年10月16日時点の公開情報にもとづいています。年度別の値は、消費者庁のグラフの画像から読み取った数値です。相談件数は被害の総数ではありません。

著名人を名乗るSNS投資の相談に関するよくある質問

著名人を名乗るSNS投資の相談は、年間で何件ありますか?

消費者庁のグラフでは、令和5年度が1,661件、令和6年度が976件、令和7年度が1,322件です(令和8年7月31日までのPIO-NET登録分)。令和8年度は7月末までで177件です。相談件数は消費生活センターに寄せられた数で、被害の総数ではありません。

どの年代の人が多く相談していますか?

国民生活センターの2024年の資料(2024年4月30日までの登録分)では、60歳代が31.7%で最多です。平均契約購入金額も60歳代が約852万円で最も高くなっています。2025年以降の最新の年代別は、当社が確認した範囲では見当たりませんでした。

平均の被害金額はいくらですか?

消費者庁のグラフでは、年度により234万円〜678万円で、令和7年度は641万円です。国民生活センターの2024年の資料では、全体の平均契約購入金額は約644万円でした。いずれも相談があった契約の平均で、個別の金額は事例により異なります。

投資の振込先が個人名義の口座だったら、どうすればいいですか?

国民生活センターは、通常の株やFX等の取引で個人名義の口座に振り込ませることはなく、指定された口座が個人名義なら詐欺だとしています。振り込まないでください。すでに振り込んだ場合は、振込先の金融機関にすぐ連絡してください。

執筆・監修

小野田泰久

株式会社ベスト 代表取締役 / CryptoTracer 運営責任者

仮想通貨(暗号資産)詐欺の送金先追跡調査に従事。 本記事の内容は、公開されているブロックチェーン情報と、 実際の調査で確認した送金経路の傾向にもとづいて記載しています。 資金の回収・返金や、送金先の持ち主の氏名・住所の特定は行っていません。
運営者情報・調査の方針を見る

送金先の追跡を相談・依頼する

トランザクションハッシュと送金先アドレスがあれば、オンラインで調査を依頼できます。1件¥9,800、最短翌日。 申し込む前に、自分のケースが調査できるかをLINEで相談することもできます(相談は無料です)。

調査の仕組みと料金は、仮想通貨詐欺の調査会社「CryptoTracer」のサービス紹介で詳しくご覧いただけます。