暗号資産・投資詐欺の相談は年何件?国民生活センターと金融庁の数字
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国民生活センターのPIO-NETに寄せられた「暗号資産」に関する相談は、2023年度が8,498件、2024年度が7,261件、2025年度が8,132件でした。2026年度は、5月31日現在で656件(前年同期は827件)です。
金融庁の相談室には、令和8年4〜6月の3か月で、暗号資産(仮想通貨)等に関する相談等が1,374件寄せられました。また、投資商品等と暗号資産等のうち、詐欺的な投資勧誘に関するものは1,961件で、そのうち1,616件(約82%)が、何らかの被害があったものでした。相談件数は、被害者の数や被害の総数ではありません。
「暗号資産の詐欺は、どのくらい起きているのか」——被害の「件数」を知りたい人は多いのですが、公的な数字は、集める機関ごとに意味が違います。この記事では、国民生活センター、金融庁の最新の公表資料を当社が直接確かめて、数字の読み方とあわせて整理します。
国民生活センターには、暗号資産の相談が年に何件寄せられている?
国民生活センターは、全国の消費生活センター等から集めた相談を蓄積するPIO-NETで、「暗号資産」に関する相談を集計しています。当社が2026年10月16日に、公式ページ(2026年7月31日更新)を確認しました。
| 年度 | 相談件数 | 備考 |
|---|---|---|
| 2023年度 | 8,498件 | |
| 2024年度 | 7,261件 | 前年度から約14.6%減(当社の計算) |
| 2025年度 | 8,132件 | 前年度から約12.0%増(当社の計算) |
| 2026年度 | 656件 | 2026年5月31日現在。前年同期は827件 |
この数字には、消費生活センター等からの経由相談は含まれていません。また、「暗号資産」「仮想通貨」「暗号通貨」「価値記録」のいずれかを含む相談を集計したもので、オンラインゲームのゲーム内通貨などは対象外です。
最近の事例として、国民生活センターのページには、「暗号資産のサイトで指示されたタスクをこなすと高額報酬がもらえるというが、違約金を請求された」「追加入金すれば出金できると言うが不審だ」「引出しを求めたら税金を請求された」などが載っています。
金融庁の相談室には、何件寄せられている?
金融庁の相談室は、相談の受付状況を四半期ごとに公表しています。令和8年9月11日に公表された、令和8年4月1日〜6月30日(3か月)の数字は、次のとおりです。
| 項目 | 件数 |
|---|---|
| 相談等の受付件数(全体) | 15,418件(1日当たり平均253件。前期の15,765件とほぼ同水準) |
| 投資商品等に関するもの | 5,603件(36%) |
| 暗号資産(仮想通貨)等に関するもの | 1,374件(前期の1,466件に比べて、やや減少) |
| うち、個別取引・契約の結果に関するもの | 991件(72%) |
| うち、行政に対する要望等 | 158件(12%) |
| 詐欺的な投資勧誘に関するもの(投資商品等と暗号資産等のうち) | 1,961件 |
| うち、何らかの被害があったもの | 1,616件 |
暗号資産等の相談は、全体のおよそ9%(当社の計算)です。詐欺的な投資勧誘に関するものは、投資商品等と暗号資産等を合わせた数字で、暗号資産だけの数字ではありません。また、金融庁は、被害の有無を、「情報提供者の主張に基づく分類」としています。
相談した人の年代は?
金融庁は、詐欺的な投資勧誘に関する相談を、年齢別にも公表しています(別表)。
| 年齢 | 件数 | 全体に占める割合 | うち被害有り | 被害有りの比率 |
|---|---|---|---|---|
| 20代以下 | 111件 | 5.7% | 83件 | 74.8% |
| 30代 | 159件 | 8.1% | 130件 | 81.8% |
| 40代 | 228件 | 11.6% | 193件 | 84.6% |
| 50代 | 383件 | 19.5% | 335件 | 87.5% |
| 60代 | 372件 | 19.0% | 321件 | 86.3% |
| 70代以上 | 355件 | 18.1% | 287件 | 80.8% |
| 年齢不明 | 353件 | 18.0% | 267件 | 75.6% |
| 合計 | 1,961件 | 100% | 1,616件 | 82.4% |
50代、60代、70代以上が、それぞれ全体の約2割を占めます。年齢は、「情報提供者の主張に基づく分類」で、年齢が不明なものも353件あります。警察庁の確定値(SNS型投資詐欺は、男女とも40代から60代が多数)と、大まかな傾向は重なりますが、集める対象が違うため、数字そのものは比較できません(SNS型投資詐欺の被害者の年代の記事)。
警察庁の数字と、何が違う?
| 出どころ | 数えているもの | 最新の数字の例 |
|---|---|---|
| 国民生活センター(PIO-NET) | 全国の消費生活センター等に寄せられた、暗号資産に関する相談(経由相談を除く) | 2025年度 8,132件 |
| 金融庁(相談室) | 相談室に寄せられた、金融サービス全般の相談等。暗号資産等・詐欺的な投資勧誘の内訳もある | 令和8年4〜6月 暗号資産等1,374件、詐欺的な投資勧誘1,961件 |
| 警察庁 | 警察が把握した犯罪の「認知件数」と被害額(SNS型投資詐欺など) | 令和7年 SNS型投資詐欺 9,523件・1,288.0億円 |
どれも、被害者の数ではありません。相談件数は、相談した人の数や、相談の件数で、同じ人が複数回相談することも、相談しない被害もあり得ます。警察庁の認知件数は、警察が把握した事件の件数です。3つの統計は、集める対象が違うため、足し算も、大小の比較もできません。警察庁の数字は、SNS型投資詐欺の記事にまとめています。
相談の中身は、どんなものが多い?
国民生活センターのページの最近の事例と、金融庁の相談室の整理から、傾向は次のように読み取れます(当社の整理です)。
- 出金できない・追加の入金を求められる(「追加入金すれば出金できる」と言われた、という事例)
- 出金時に、税金や違約金、手数料を請求される(事例に「違約金」「税金」の請求がある)
- SNSやメッセージアプリでの勧誘から始まる(金融庁の詐欺的な投資勧誘の整理、警察庁の統計と重なる)
- 金融庁の暗号資産等の相談の72%は、個別の取引・契約の結果に関するもの
出金のために先に支払いを求められる流れは、出金のための税金・手数料の記事で詳しく書いています。
この記事で確認できなかった点は?
- 国民生活センターの暗号資産の相談で、最新年度の、年代別の件数や平均の契約購入金額(当社が確認した範囲では、2021年度までの資料しか見当たらず、古いので使っていません)
- 被害者の人数や、被害金額の総額(相談件数の統計には、載っていません)
- 国民生活センターと金融庁の相談件数の関係(集計の対象が違い、比較できません)
- 令和8年7〜9月以降の金融庁の相談室の数字(当社が確認した時点では、令和8年4〜6月が最新でした)
自分が相談するか迷っているとき、まず何をする?
- 追加の入金・送金をしない。「出金のため」「税金のため」と言われても払わない
- 相手とのやり取り(LINE・SNS・メール)、サイトやアプリの画面、取引の履歴を、削除せず保存する
- 銀行振込で払った場合は、振込先の金融機関にすぐ連絡する。暗号資産で送った場合は、送金のTXIDと送金先のアドレスを控える(TXIDの確認方法)
- 「取り戻せる」と後から連絡してくる相手に注意する(二次被害の記事)。返金の仕組みは返金の記事にまとめています
送金のTXIDや送金先のアドレス、やり取りの画面があれば、お金がどこへ送られたのかを調べられるかどうか、LINEでお答えします。「何を残せばいいか分からない」「TXIDの探し方が分からない」という段階でも構いません。
LINEで無料相談友だち追加のみで、こちらから電話をかけることはありません。ご相談は無料ですが、資金の回収・返金をお約束するものではありません。
- 国民生活センター「暗号資産(仮想通貨)」 — PIO-NETの年度別の相談件数(2026年5月31日現在)、最近の事例。2026年10月16日確認
- 金融庁「『金融サービス利用者相談室』における相談等の受付状況等(期間:令和8年4月1日~同年6月30日)」 — 令和8年9月11日公表。暗号資産等1,374件、詐欺的な投資勧誘1,961件。2026年10月16日確認
- 金融庁「詐欺的な投資勧誘に関する情報の受付状況」(別表) — 年齢別内訳。PDFの合計が1,961件・1,616件になることを確認。2026年10月16日確認
- 警察庁・SOS47「令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(確定値)」 — SNS型投資詐欺9,523件・1,288.0億円(認知件数)。2026年10月16日確認
2026年10月16日時点の公開情報にもとづいています。相談件数は、被害者の数や被害の総数ではありません。割合・比率は、公表された件数から当社が計算しました。
暗号資産・投資詐欺の相談件数に関するよくある質問
暗号資産の詐欺の相談は、年に何件ありますか?
国民生活センターのPIO-NETに寄せられた暗号資産に関する相談は、2023年度が8,498件、2024年度が7,261件、2025年度が8,132件です(消費生活センター等からの経由相談は含みません)。すべてが詐欺の相談とは限りません。
金融庁の相談室には、暗号資産の相談が何件寄せられていますか?
令和8年4月1日〜6月30日の3か月で、暗号資産(仮想通貨)等に関する相談等が1,374件でした。投資商品等と暗号資産等のうち、詐欺的な投資勧誘に関するものは1,961件で、そのうち1,616件が何らかの被害があったものとされています。
相談件数は、被害者の数ですか?
いいえ。相談件数は、寄せられた相談の件数で、被害者の数や被害の総数ではありません。相談しない被害も、同じ人が複数回相談することもあり得ます。警察庁の認知件数とも、集める対象が違うため、比較や合算はできません。
どの年代の相談が多いですか?
金融庁の令和8年4〜6月の、詐欺的な投資勧誘に関する相談では、50代が383件、60代が372件、70代以上が355件で、それぞれ全体の約2割でした。年齢は情報提供者の主張に基づく分類で、年齢不明も353件あります。
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