仮想通貨詐欺コラム|無登録業者

EC Marketsは詐欺?金融庁が警告した2つの法人と公式の運営会社

公開日:

結論

関東財務局は、令和4年10月28日に「Ec MARKETS Global LLC」を、令和7年5月28日に「EC Markets Limited」を、いずれも日本の登録を受けずに店頭デリバティブ取引の勧誘を行っていたとして警告しました。サービス名は「Ec MARKETS」「EC Markets、EC マーケット」です。

公的機関が認定したのは無登録での勧誘で、詐欺とは認定されていません。公式サイトは、運営会社を「EC Markets Limited(モーリシャス)」とし、英国・豪州などの法人も表示していますが、どの法人が日本居住者の契約の相手かは、規約で確かめる必要があります。

「EC Marketsで取引している。金融庁の警告に載っていると聞いた」——検索すると、「詐欺」「評判」「出金」が並びます。この記事では、関東財務局の原文とEC Marketsの公式サイトを当社が直接確かめて、わかることと、わからないことを分けて整理します。

この記事に出てくる業者名・サービス名が、金融庁の警告に載っているかどうかは、金融庁の警告業者を検索できるページで確かめられます。

EC Marketsは、金融庁・財務局の警告を受けている?

受けています。しかも2回です。関東財務局のページで、次の2つの警告が確認できます。当社が2026年10月16日に、原文を読みました。

関東財務局の警告の記載
警告の日付業者名等所在地として記載された場所サービスの名称
令和4年10月28日Ec MARKETS Global LLCセントビンセント・グレナディーン諸島Ec MARKETS
令和7年5月28日EC Markets Limitedセーシェル、モーリシャスEC Markets、EC マーケット

どちらも、内容は「インターネットを通じて、店頭デリバティブ取引の勧誘を行っていたもの」です。所在地は、勧誘資料等に基づいて記載しており、虚偽の可能性がある、という注記が付いています。2つの警告の法人名は違いますが、サービス名は似ています。同一の運営者かどうかは、財務局の資料に書かれておらず、当社は確認できていません。

公式サイトは、どの法人が運営している?

EC Marketsの日本語の公式サイトには、「本ウェブサイトは、EC Markets Limited(モーリシャス)が運営しています」と書かれています。会社概要には、地域ごとの複数の法人と、それぞれの規制当局が並んでいます(2026年10月16日確認)。

EC Markets公式サイトの会社概要の表示
法人名サイトの表示
EC Markets Limited(モーリシャス)モーリシャス金融サービス委員会(FSC)の認可、ライセンス番号GB21200130。サイトの運営法人
EC Markets Group Ltd英国金融行動監視機構(FCA)の認可、登録番号571881
EC Markets Securities & Financial Promotion L.L.Cドバイの資本市場庁(CMA)の認可
EC Markets Financial Limited南アフリカFSCA、豪州ASIC(AFSL番号414198)、ニュージーランドFMAの認可・登録
EC Markets Limited(セーシェル)セーシェル金融サービス庁(FSA)の認可、ライセンス番号SD009

令和7年の警告の法人名「EC Markets Limited」は、この表のモーリシャスとセーシェルの法人名と同じ表記です。ただし、財務局が警告したのは「日本の登録を受けない勧誘」で、各国の規制の有無とは別の判断です。当社は、各国の登録簿を確認していません。

⚠ 英国や豪州の免許は、日本の契約の保護になるとは限らない免許を持つ法人と、日本居住者の契約の相手が別の法人である場合、その免許は契約の保護にならない場合があります(当社の見方です)。規約で、契約の相手がどの法人か、どこで規制されているかを確かめてください。サイトの免責事項には、英国・EU・米国など、現地の法令に違反する可能性のある管轄区域の居住者を対象としたものではない、とも書かれています。

日本で、勧誘や取引はできる?

金融庁・財務局は、海外所在の業者であっても、日本居住者のために、または日本居住者を相手方として、金融商品の取引を行う場合は、原則として金融商品取引法上の登録が必要としています。登録の有無は、金融庁の事業者検索で確認できます。当社が確認した公式サイトの免責事項には、日本の記載は見当たりませんでしたが、日本居住者の口座開設の条件など、規約の細部は確認していません。

ドメインの記録からわかることは?

ドメインの登録記録(RDAP)では、ecmarkets.comは2010年11月5日の登録です。ただし、ドメインの古さは、運営の健全さの証拠にはなりません。運営者の実体は、ドメインの記録からは確かめられません。

出金で困ったときは、どう考える?

財務局の警告ページには、海外の無登録業者との取引では、返金がされない、連絡がつかなくなるなど、詐欺的な投資勧誘が多発している、と書かれています。出金が止まった、連絡が取れない、追加の入金を求められる、という状況では、追加で入金しないことが先です。

また、LINEやSNSで知り合った相手に「EC Marketsの口座で一緒に取引しよう」と誘われた場合は、ブローカーより先に、誘ってきた相手を疑う必要があります。海外FXで出金拒否されたときと出金のための税金・手数料を求められる手口も、あわせて読んでください。

この記事で確認できなかった点は?

不安なとき、まず何をする?

  1. 追加の入金をしない。「出金のため」「保証金」と言われても払わない
  2. 口座開設の画面、取引履歴、メール、サポートとのやり取りを、削除せず保存する
  3. 契約の相手(法人名)と、サイトのURLを控える。公式のドメインかも確かめる
  4. 銀行振込で払った場合は、振込先の金融機関に連絡する。暗号資産で送った場合は、送金のTXIDと送金先のアドレスを控える(TXIDの確認方法)
  5. 「取り戻せる」と後から連絡してくる相手に注意する(二次被害の記事)
送金先を調べたい方は、LINEでご相談ください

送金のTXIDや送金先のアドレス、やり取りの画面があれば、お金がどこへ送られたのかを調べられるかどうか、LINEでお答えします。「何を残せばいいか分からない」「TXIDの探し方が分からない」という段階でも構いません。

LINEで無料相談

友だち追加のみで、こちらから電話をかけることはありません。ご相談は無料ですが、資金の回収・返金をお約束するものではありません。

参考

2026年10月16日時点の公開情報にもとづいています。公的機関が認定したのは無登録での勧誘で、詐欺とは認定されていません。各国の登録簿は確認していません。

この記事の情報について

この記事は、公的機関の公表資料、各サービスの公式サイトの表示、報道など、公開されている情報をもとにまとめたものです。利用者の声として紹介している内容は第三者の報告で、当社が個々の事実関係を確認したものではありません。記載内容の誤りのご指摘や、当事者の方からの訂正・削除のご依頼は、お問い合わせからご連絡ください。確認のうえ対応します。

EC Marketsに関するよくある質問

EC Marketsは詐欺ですか?

公的機関が認定したのは、日本の登録を受けない店頭デリバティブ取引の勧誘で、詐欺とは認定されていません。関東財務局が令和4年10月にEc MARKETS Global LLCを、令和7年5月にEC Markets Limitedを警告しました。ただし、財務局は海外の無登録業者との取引で、返金がされない、連絡がつかなくなるなどの被害が多発していると注意しています。

EC Marketsは英国や豪州の免許があるので安全ですか?

安全とは言えません。公式サイトには英国FCAや豪州ASICの認可を受けた法人が表示されていますが、日本居住者の契約の相手が別の法人なら、その免許は契約の保護にならない場合があります。日本居住者を相手方にする場合は、原則として日本の登録が必要です。

2つの警告された法人は、同じ会社ですか?

当社は確認できていません。財務局の資料には、令和4年の「Ec MARKETS Global LLC」と令和7年の「EC Markets Limited」が同一の運営者だとは書かれていません。どちらもサービス名にEC Marketsを含んでいます。

出金できないときは、どうすればいいですか?

追加の入金をせず、取引履歴ややり取りを保存してください。出金のための税金や手数料、保証金を求められても払わないことが先です。振込で払った場合は振込先の金融機関に、暗号資産の場合はTXIDと送金先アドレスを控えてください。

執筆・監修

小野田泰久

株式会社ベスト 代表取締役 / CryptoTracer 運営責任者

仮想通貨(暗号資産)詐欺の送金先追跡調査に従事。 本記事の内容は、公開されているブロックチェーン情報と、 実際の調査で確認した送金経路の傾向にもとづいて記載しています。 資金の回収・返金や、送金先の持ち主の氏名・住所の特定は行っていません。
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