仮想通貨詐欺コラム|なりすまし

IC Markets(icmarketrac.com)は詐欺?別の取引所の設定が残るアプリ

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結論

icmarketrac.com と icmarketzje.com は「IC Markets」を名乗っていますが、海外FX会社IC Markets(現在の名称はIC)の公式サイト(ic.com)とは別のドメインです。2つのドメインは2026年5月18日に同じ登録事業者で、まったく同じ秒に登録されました。

中身は本物のサイトの写しではなく、別の取引所の設定が残る既製の暗号資産(仮想通貨)アプリなどで、運営会社も許可の番号も書かれていません。当社は、実在の会社の名前を使いながら運営者を明かしていないことから、このサイトは投資詐欺の可能性が極めて高いと判断しています。入金やアプリの追加はしないでください。

SNSで知り合った相手に「IC Marketsで口座を作って一緒に取引しよう」とURLを送られた——。IC Marketsは、オーストラリアとセーシェルの許可を持つ実在の海外FX会社の名前ですが、その名前を使った別のサイトがあります。この記事では、当社がドメインの登録情報とサイトを直接確認して分かったことを整理します。

IC Marketsを名乗る icmarketrac.com・icmarketzje.com とは?

IC Marketsを名乗るサイトの基本情報(2026年9月11日確認)
項目icmarketrac.comicmarketzje.com
ページの題名IC MarketsWelcome
ドメインの登録2026年5月18日2026年5月18日(icmarketrac.com とまったく同じ秒)
サイトの作り暗号資産の取引所ふうのアプリ(USDTの残高・出金の設定など)。ブラウザからホーム画面に追加して使う取引の画面、ライセンスの画面、アプリのダウンロードの画面など
運営会社・許可の番号記載なし記載なし(EUの暗号資産ライセンスをうたう画面はある)
残っていた別の名前・日付プログラムの中に、別の取引所「R Exchange」のブランド設定ファイルの更新日時が2025年10月(ドメインの登録より前)

icmarketrac.com のプログラムには、ブランド名「R Exchange」と、参考先として別の暗号資産取引所のURLを設定した表が残っていました。icmarketzje.com は、中国のオープンソースの管理画面の仕組み(RuoYi)で作られており、ファイルの更新日時はドメインが登録される7か月前です。どちらも本物のIC Marketsのサイトを写したものではなく、表示する名前を差し替えて使う既製のアプリとみられます。

本物のIC Marketsとの違いは?

本物のIC Marketsは、現在「IC」の名前で運営されており、公式サイトは https://www.ic.com/ です(icmarkets.com も ic.com へ転送されます)。同社のサイトは、運営会社と許可を次のように示しています。

本物のIC(IC Markets)が公式サイトで示す運営会社と許可(2026年9月11日確認)
運営会社登録番号許可
Raw Trading Ltd(セーシェル)8419879-1セーシェル金融庁 SD018
International Capital Markets Pty Ltd(オーストラリア)123 289 109オーストラリア証券投資委員会(ASIC) 335692

一方、icmarketzje.com のライセンスの画面がうたうのは、EUの暗号資産の規則(MiCA)にもとづく「クラス2の暗号資産サービス提供者のライセンス」で、番号も書かれていません。本物のICが示す許可とは別物です。

本物のICは公式サイトに詐欺への注意のページを設け、ICなどの有名な業者になりすまして、似たロゴや名前を使う詐欺があると呼びかけています。そのうえで、本物かどうかはサイトの下部にある登録番号と許可番号で確かめるよう案内し、詐欺の報告先として report-scams@ic.com を挙げています。icmarketrac.com・icmarketzje.com には、その番号が一切ありません。

当社の判断実在の会社の名前を使いながら運営会社も許可番号も示さず、2つのドメインを同じ瞬間に登録し、別の取引所の設定が残る既製のアプリを使っていることから、当社は、icmarketrac.com・icmarketzje.com は投資詐欺の可能性が極めて高いと判断しています。

金融庁がIC Marketsに警告しているのは本当?

金融庁は2014年6月27日、「International Capital Markets Pty Ltd」(サービス名「IC Markets」)を、日本の登録がないまま日本の人に店頭デリバティブ取引を勧誘していた業者として警告しています。関東財務局も2025年5月28日、「Capital Point Trading Ltd」「Raw Trading Ltd」(サービス名「IC Trading」)に同様の警告をしています。

これらは本物のICグループの会社が、日本の登録を受けずに日本の人を勧誘していたことについての警告で、2026年に作られた偽サイトとは別の話です。ただ、本物のICも日本の金融商品取引業の登録は受けていません。日本に住む人が海外の無登録業者と取引すると、トラブルがあっても日本の制度で守られにくいことにも注意してください。

IC Marketsを名乗るサイトについて確認できなかった点は?

IC Marketsを名乗るサイトに入金してしまったら、今すぐやることは?

  1. 追加の入金をしない。出金の手数料、税金、保証金などを求められても払わない
  2. ログインできるうちに、残高、入金と出金申請の履歴、URLを送ってきた相手とのやり取りを保存する
  3. 暗号資産で入金した場合は、送金のTXIDと入金先のアドレスを控える(TXIDの確認方法)
  4. ホーム画面に追加したアプリは削除し、同じパスワードを使っているサービスはパスワードを変える
  5. 「お金を取り戻せる」と後から連絡してくる相手に注意する(二次被害の記事)
送金先を調べたい方は、LINEでご相談ください

送金のTXIDや送金先のアドレス、やり取りの画面があれば、お金がどこへ送られたのかを調べられるかどうか、LINEでお答えします。「何を残せばいいか分からない」「TXIDの探し方が分からない」という段階でも構いません。

LINEで相談する(無料)

友だち追加のみで、こちらから電話をかけることはありません。ご相談は無料ですが、資金の回収・返金をお約束するものではありません。

参考

2026年9月11日時点の公開情報にもとづいています。サイトの表示とプログラムの内容は、当社が同日に直接確認したものです(プログラムは実行せず、文字として読んだだけです。読者を誘導しないよう、偽サイトへのリンクは載せていません)。

この記事の情報について

この記事は、公的機関の公表資料、各サービスの公式サイトの表示、報道など、公開されている情報をもとにまとめたものです。利用者の声として紹介している内容は第三者の報告で、当社が個々の事実関係を確認したものではありません。記載内容の誤りのご指摘や、当事者の方からの訂正・削除のご依頼は、お問い合わせからご連絡ください。確認のうえ対応します。

IC Marketsを名乗るサイトのよくある質問

icmarketrac.com は本物のIC Marketsですか?

本物と確認できるものはありません。本物のIC Marketsの公式サイトは ic.com で、サイトの下部に運営会社の登録番号と許可番号を載せています。icmarketrac.com と icmarketzje.com は2026年5月に登録された別のドメインで、そうした番号はありません。

IC Marketsは詐欺なのですか?

本物のIC Marketsは、オーストラリアとセーシェルの許可を持つ実在の海外業者です。この記事で扱っているのは、その名前を使う別のドメインです。なお、本物のICも日本の登録業者ではなく、金融庁や関東財務局から無登録の勧誘について警告を受けています。

偽サイトを見つけたらどこに知らせればいいですか?

本物のICは、詐欺の報告先として report-scams@ic.com を案内しています。すでに入金してしまった場合は、残高と入出金の履歴、やり取りを保存し、暗号資産で送金したときはTXIDを控えてください。

執筆・監修

小野田泰久

株式会社ベスト 代表取締役 / CryptoTracer 運営責任者

仮想通貨(暗号資産)詐欺の送金先追跡調査に従事。 本記事の内容は、公開されているブロックチェーン情報と、 実際の調査で確認した送金経路の傾向にもとづいて記載しています。 資金の回収・返金や、送金先の持ち主の氏名・住所の特定は行っていません。
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