仮想通貨詐欺コラム|無登録業者

WMS証券は詐欺?登録なし、「秒速約定」なのに注文は運営の承認待ち

公開日:

結論

「WMS証券(Waseishin Shoken)」は、金融庁の金融商品取引業者登録一覧にも日本証券業協会の会員一覧にも名前がなく、サイトに会社名・所在地・登録番号も書かれていません。ドメイン(wmssec.com)は2026年7月18日に登録されたばかりです。

サイトは「秒速約定」「ミリ秒レベルの決済」をうたっていますが、サイトのプログラムに書かれた表示文では、注文は「まずDBへ記録され、バックオフィス承認後に保有と資金が更新」され、入金も出金も運営側の承認で反映されます。当社は、登録のない証券会社を名乗り、取引の結果を運営側が承認して反映させる作りであることから、このサイトを詐欺サイトと判断しています。入金してはいけません。

SNSの広告や投資のグループで「WMS証券で日本株やIPOを取引しよう」と誘われた——。「証券」と名乗り、ロゴには「株」の字も入っていますが、日本の証券会社として登録されているのでしょうか。この記事では、当社が公的な登録一覧とサイトの表示・プログラムの文言を直接確認して分かったことを整理します。

WMS証券(wmssec.com)は金融庁に登録されている?

登録されていません。日本で株式などの売買を仲介する証券会社は、金融商品取引業者として金融庁(財務局)の登録を受ける必要があります。当社が2026年9月17日に次の一覧を確認したところ、「WMS」「Waseishin」「ワセイシン」のいずれも見当たりませんでした。

公的な一覧との照合(2026年9月17日確認)
一覧WMS証券の掲載
金融庁「金融商品取引業者登録一覧」なし
日本証券業協会「協会員の一覧」なし
金融庁「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について」なし(警告の対象にもまだ載っていない)
関東財務局の無登録業者への警告(令和8年8月27日分まで)なし

金融庁や財務局の警告に名前がないことは、安全であることを意味しません。警告は被害の情報が集まってから出るため、新しく作られたサイトはまだ載っていないことがよくあります。

WMS証券のサイトには何が書かれている?

wmssec.com の基本情報(2026年9月17日確認)
項目内容
ドメインの登録2026年7月18日(Dynadot)
名乗っている名前「WMS 証券」「Waseishin Shoken」(ロゴに「株」の字)
会社名・所在地・登録番号記載なし(サイトのプログラム全体にも「株式会社」「登録番号」「金商」の文字がない)
うたっている特徴「プロ投資家の選択」「秒速約定 高速マッチング」「ミリ秒レベルの決済 迅速な資金反映」「AIスマート取引」
扱うとしている取引現物、ETF、IPOの申込み、最大100倍のレバレッジ取引、オプション、先物
入金の方法USDT(暗号資産)を「公式受取アドレス」へ送り、送金の証拠の画像をアップロードする。銀行振込は「専用サポートによる手動処理」
その他身分証の表と裏の画像の提出、入金額に応じたVIPランク(「入金 $50,000 USDT で自動昇格、出金優先」など)

日本の証券会社を名乗りながら、入金は暗号資産のUSDTを指定のアドレスへ送らせる作りです。日本の証券会社への入金は円の振込などで行うもので、この形は登録された証券会社の入金方法とかけ離れています。

WMS証券の「秒速約定」は本当?注文は誰が決めている?

サイトのプログラムには、画面に表示する文章が含まれています。当社が読んだところ、注文・入金・出金のどれも、運営側が承認してはじめて反映される作りでした。

wmssec.com のプログラムに含まれる表示文(抜粋。2026年9月17日確認)
場面表示文
現物の注文「これはプラットフォーム上の現物注文です。まずDBへ記録され、バックオフィス承認後に保有と資金が更新されます。」
注文を出した後「注文を送信しました。バックオフィス審査待ちです。」
取引の履歴「管理側承認・現在価格で約定」「管理側が注文を却下」
入金「入金申請を送信しました。バックオフィス承認後に反映されます。」
オプション・先物「現在はオプションのデモフローです。」「現在は先物のデモフローです。」(証拠金などは「未接続」)

本物の証券会社では、注文は取引所などの市場に出され、市場の値段で約定します。WMS証券の作りでは、注文はサイトのデータベースに記録されるだけで、約定させるか却下するかを運営側(バックオフィス)が決めます。画面に表示される保有株や利益は、市場で実際に取引した結果である裏付けがありません。オプションと先物は、サイト自身が「デモ」と書いています。

当社の判断日本の登録がないのに「証券」を名乗り、会社名も登録番号も示さず、入金は暗号資産で受け付け、取引の結果を運営側の承認で反映させる作りであることから、当社は、WMS証券(wmssec.com)を詐欺サイトと判断しています。ドメインは2026年7月18日に登録されたもので、1年もたっていません。長く営業してきた実績はありません。入金してはいけません。

WMS証券と、財務局が警告した「〇〇証券」は同じ?

関東財務局は2026年に、実在の証券会社の登録番号をかたる「FSE証券」(6月25日)や「DSE証券」(8月27日)に警告を出しています(FSE証券の記事DSE証券の記事)。英字3文字に「証券」を付けた名前はよく似ていますが、WMS証券がこれらと同じ者によるものかどうかは確認できていません。

違いもあります。FSE証券・DSE証券は実在の証券会社の登録番号を載せていましたが、WMS証券は登録番号そのものを載せていません。「番号が本物かどうか」で確かめる前に、番号がないこと自体が登録業者ではない印です。証券会社を名乗る相手は、金融庁の登録一覧で会社名と登録番号を確かめてください(実在の証券会社を名乗る詐欺の記事)。

WMS証券について確認できなかった点は?

WMS証券に入金してしまったら、今すぐやることは?

  1. 追加の入金をしない。出金のための手数料、税金、保証金、VIPランクの昇格のための入金などを求められても払わない
  2. ログインできるうちに、残高と保有の画面、入金と出金申請の履歴、勧誘してきた相手とのやり取りをスクリーンショットで保存する
  3. 銀行振込で払った場合は、振込先の金融機関にすぐ連絡する
  4. USDTで入金した場合は、送金のTXIDと入金先のアドレスを控える(TXIDの確認方法)
  5. 身分証の画像を提出した場合は、それを悪用した連絡や契約に注意する。「お金を取り戻せる」と後から連絡してくる相手にも注意する(二次被害の記事)
送金先を調べたい方は、LINEでご相談ください

送金のTXIDや送金先のアドレス、やり取りの画面があれば、お金がどこへ送られたのかを調べられるかどうか、LINEでお答えします。「何を残せばいいか分からない」「TXIDの探し方が分からない」という段階でも構いません。

LINEで相談する(無料)

友だち追加のみで、こちらから電話をかけることはありません。ご相談は無料ですが、資金の回収・返金をお約束するものではありません。

参考

2026年9月17日時点の公開情報にもとづいています。サイトの表示とプログラムの文言は、当社が同日に直接確認したものです(登録・ログインはせず、プログラムは実行せずに文字として読んだだけです)。読者を誘導しないよう、wmssec.com へのリンクは載せていません。

この記事の情報について

この記事は、公的機関の公表資料、各サービスの公式サイトの表示、報道など、公開されている情報をもとにまとめたものです。利用者の声として紹介している内容は第三者の報告で、当社が個々の事実関係を確認したものではありません。記載内容の誤りのご指摘や、当事者の方からの訂正・削除のご依頼は、お問い合わせからご連絡ください。確認のうえ対応します。

WMS証券の評判・出金に関するよくある質問

WMS証券は日本の証券会社ですか?

日本の証券会社として登録されていません。2026年9月17日に確認した金融庁の金融商品取引業者登録一覧と日本証券業協会の会員一覧に名前はなく、サイトにも会社名・所在地・登録番号が書かれていません。

WMS証券の画面で利益が出ていれば、出金できますか?

画面の利益が本物だという裏付けはありません。サイトのプログラムでは、注文は運営側の承認で約定し、出金も運営側の承認で処理される作りです。出金のために手数料や税金などを求められても払わず、画面と履歴を保存してください。

WMS証券にUSDTで入金してしまったらどうすればいいですか?

追加の入金をやめ、送金のTXIDと入金先のアドレス、相手とのやり取りを控えておいてください。暗号資産の送金は、ブロックチェーン上に記録が残ります。

執筆・監修

小野田泰久

株式会社ベスト 代表取締役 / CryptoTracer 運営責任者

仮想通貨(暗号資産)詐欺の送金先追跡調査に従事。 本記事の内容は、公開されているブロックチェーン情報と、 実際の調査で確認した送金経路の傾向にもとづいて記載しています。 資金の回収・返金や、送金先の持ち主の氏名・住所の特定は行っていません。
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