TradGripは詐欺?規約に書かれた休眠口座手数料と金融庁の警告
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当社は TradGrip(運営表記は Zenith Markets PLC)を、投資詐欺の可能性が高いと判断しています。関東財務局は令和7年6月20日に、店頭デリバティブ取引の勧誘を行っていた無登録業者として警告しました。日本語のページがあるのに、日本の登録は確認できません。
出金の前に知っておいてほしいのが、利用規約の条文です。当社が規約のPDFを確認したところ、取引のない口座には「休眠口座手数料」として月50〜500ドルがかかると書かれ、新しい口座が最初の30日以内に出金を求めると休眠口座として扱うという文もあります。さらに、苦情は署名済みの所定のフォーム以外では受け付けないと明記されています。
「TradGripは詐欺なのか」「TradGripの出金ができない」「TradGripの評判は?」——規約を読む人は少ないですが、出金や苦情の扱いは、規約に書かれていることがあります。この記事では、当社が財務局の警告とサイト、利用規約のPDFを直接確かめて分かったことを整理します。
この記事に出てくる業者名・サービス名が、金融庁の警告に載っているかどうかは、金融庁の警告業者を検索できるページで確かめられます。
TradGrip に金融庁・財務局の警告は出ている?
出ています。当社が2026年10月7日に確認した関東財務局のページには、次のとおり書かれていました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 業者名等 | Zenith Markets PLC |
| 所在地又は住所 | Bonovo Road, Fomboni, Comoros, KM(コモロ) |
| 内容 | インターネットを通じて、店頭デリバティブ取引の勧誘を行っていたもの |
| 備考 | 当該業者が提供するサービスの名称は「TradGrip」 |
財務局は冒頭で、「業者名等」「所在地又は住所」は虚偽の可能性があると書いています。当社が金融商品取引業者の登録一覧を検索したところ、「Zenith Markets」「TradGrip」は載っていませんでした。備考には、関係性は不明だが、所在地が同様もしくは酷似している業者として、Proxtrend Ltd、DAM Group Ltd、Fxonet Ltd など8社の名前が挙がっています。同じ運営者かどうかは、金融庁も「不明」としており、当社も書きません。
TradGrip の利用規約には、何が書いてある?
TradGrip のサイトは、利用規約(Terms and Conditions)をPDFで公開しています。当社は、その原文を確認しました。出金に関わる条文を、そのまま整理します(当社の訳)。
休眠口座手数料(第21条)
30日を超えて取引のない口座は「休眠口座」とみなされ、手数料がかかります。規約の表は次のとおりです。
| 休眠の期間 | 月額の休眠口座手数料 |
|---|---|
| 30日まで | 手数料なし |
| 31〜90日 | 50ドル |
| 91〜150日 | 100ドル |
| 151〜210日 | 250ドル |
| 210日超 | 500ドル |
同じ条文には、「新しい取引口座が、運用開始から最初の30暦日の前に出金を求めた場合は、休眠口座とみなし、休眠口座手数料の対象とする」という文もあります。ただ、この文と、表の「30日まで 手数料なし」との関係は、規約の文面からは分かりにくく、当社には、実際にどう請求されるかを確認できていません。
ほかに、規約の第18条には、新しい申し込みに50ユーロ・ドル・ポンドの「申込審査料」をかけることが書かれています(会社の判断で、かけない場合もあるとされています)。
苦情の受け付け方(第22条)
苦情は、規約に付いた所定の苦情フォームに記入・署名し、メールで提出した場合だけ受け付けるとされています。規約には「会社は、他の手段や経路による苦情を受け付けない」と書かれ、十分な裏づけの資料が付いた、署名済みのフォームがあった場合にだけ、苦情として扱うとされています。会社が受け取りを知らせるのは、受領から7営業日以内です。
規約に書かれていることは、出金がうまくいかなかったときの手段を狭めます。ただ、規約があることと、それが日本の法律の下で有効かどうかは別の話です。日本の登録がない相手との間では、日本の当局が出金を命じることもできません。
TradGrip が掲げる「認可」は、どこが出している?
TradGrip のサイトの日本語のページには、「Zenith Markets PLCはコモロ連合に登録されており、登録IBC番号はHT00324011、MISA(ムワリ国際サービス機関)により規制され、ブローカーライセンス番号はBFX2024031」と書かれています。「認可」のバッジのリンク先も、MISAのサイトです。
このMISAについて、コモロ中央銀行は2022年6月15日付の声明で、銀行・金融機関の認可を出すと称する「架空の構造」の1つに挙げています。当社は原本を確認しました。ただし声明の主題は銀行・金融機関の認可で、TradGrip や外国為替ブローカーの名前はありません。詳しい内容は、同じ認可元を掲げるSavexaの記事に書いています。当社が言えるのは、「MISAの認可を、コモロ中央銀行は認めていない」というところまでです。
TradGrip のドメインはいつ作られた?日本の人を対象にしている?
tradgrip.com の登録は2024年8月14日で、財務局の警告(2025年6月20日)は、その約10か月後です。サイトには日本語のページがあり、CFDを提供しない地域として米国・カナダ・ロシア・イラン・イラク・北朝鮮・ミャンマーなどが挙げられています。日本は入っていません。日本の登録がないのに、日本語で勧誘できる状態です。
TradGrip について確認できなかった点は?
- 実際に出金できなかった人の事例や、被害の件数・金額(当社が確認した範囲では、公的な資料に記録がありません)
- 休眠口座手数料が、実際にどう請求されるか(当社が確認できたのは規約の条文までです)
- 当社が確認した規約が、現在サイトが配布している版と同じかどうか
- TradGrip の運営者・代表者(サイトには会社の登録地の表示だけで、代表者などの記載がありません)
- 別ドメイン(tradgrip.net)との関係、およびSavexaやFxonetと同じ運営者かどうか(金融庁も「関係性は不明」としています)
- MISA の名簿に Zenith Markets PLC が載っているか(MISAのサイトは確認の画面が出るため、当社は閲覧していません)
TradGrip に入金してしまったら?
- 追加の入金をしない。「出金には手数料や税金の前払いが必要」と言われても払わない
- サイトの画面(残高・取引履歴・出金申請)、担当者とのやり取り、入金の記録を画像で保存する
- サイトのアドレスと、連絡してきた相手のアカウント名を正確に控える
- 銀行振込で払った場合は、振込先の金融機関にすぐ連絡する
- 暗号資産(仮想通貨)で入金した場合は、送金のTXIDと入金先のアドレスを控える(TXIDの確認方法)
- 「お金を取り戻せる」と後から連絡してくる相手に注意する(二次被害の記事)
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- 関東財務局「無登録で金融商品取引業等を行う者について(Zenith Markets PLC)」 — 令和7年6月20日の警告。サービス名は TradGrip、所在地が同様の業者8社を列挙。2026年10月7日確認
- 金融庁「免許・許可・登録等を受けている業者一覧」 — 金融商品取引業者の登録一覧に Zenith Markets・TradGrip はない(2026年10月7日確認)
- TradGrip 利用規約(Zenith Markets PLC Terms and Conditions、PDF) — 第18条(申込審査料)・第21条(休眠口座手数料)・第22条(苦情)を確認。当社が確認したのは2025年1月版とみられる版(2026年10月7日確認)
- コモロ中央銀行「オフショアの銀行業務の違法な営業についての声明」(2022年6月15日付、フランス語) — MISAを「架空の構造」の1つとして挙げた声明。主題は銀行・金融機関の認可で、TradGrip への言及はない(2026年10月7日確認)
- RDAP(Verisign の com ドメイン登録情報) — tradgrip.com の登録日(2024年8月14日)・有効期限を確認(2026年10月7日確認)
2026年10月7日時点の公開情報にもとづいています。TradGrip のサイトは閲覧のみで確認し、登録・ログイン・入金はしていません。読者を誘導しないため、詐欺の疑いがあるサイトへのリンクは掲載していません。規約の日本語訳は当社によるものです。
この記事は、公的機関の公表資料、各サービスの公式サイトの表示、報道など、公開されている情報をもとにまとめたものです。利用者の声として紹介している内容は第三者の報告で、当社が個々の事実関係を確認したものではありません。記載内容の誤りのご指摘や、当事者の方からの訂正・削除のご依頼は、お問い合わせからご連絡ください。確認のうえ対応します。
TradGrip(トレードグリップ)の評判・出金に関するよくある質問
TradGrip は金融庁に登録された業者ですか?
いいえ。関東財務局が令和7年6月20日に、無登録で店頭デリバティブ取引の勧誘を行っていた業者(Zenith Markets PLC、サービス名 TradGrip)として警告しています。当社が確認した2026年10月7日時点で、金融商品取引業者の登録一覧にも載っていません。
TradGrip の「休眠口座手数料」とは何ですか?
利用規約の第21条に、30日を超えて取引のない口座は休眠口座とみなし、31〜90日で月50ドル、91〜150日で100ドル、151〜210日で250ドル、210日超で500ドルがかかると書かれています。実際にどう請求されるかは、当社は確認できていません。
TradGrip に苦情を言いたいとき、メールや電話ではだめですか?
利用規約の第22条には、会社は所定の苦情フォームを使った提出以外の手段や経路による苦情を受け付けないと書かれています。署名済みで裏づけの資料を付けたフォームがあった場合に、苦情として扱うとされています。
TradGrip で出金できません。追加で払えば出せますか?
払わないでください。出金のために先に入金を求めるのは、詐欺の典型的な流れで、払った分も戻らなくなるおそれがあります。暗号資産で送った場合は、送金のTXIDと入金先のアドレスを控えておいてください。
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