マッチングアプリの投資詐欺とは?警察庁が示した暗号資産の被害
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マッチングアプリやSNSで知り合った相手から暗号資産の投資を勧められる詐欺が、実際に大きな被害になっています。警察庁は、令和7年のSNS型ロマンス詐欺を5,645件・被害額546.4億円と公表しました。そのうち、被害金の受け渡しが実質的に暗号資産だったものは、件数の40.4%、被害額の48.6%を占めます。
令和8年も止まっていません。警察庁の令和8年8月末の暫定値は、ロマンス詐欺が3,506件・325.8億円で、前年の同じ時期とほぼ同じです。会ったことがない相手に、投資や結婚費用などの名目でお金や暗号資産を求められたら、その時点で詐欺を疑ってください。
「マッチングアプリで知り合った人に、暗号資産の投資を勧められた」「ロマンス詐欺で暗号資産を送ってしまった」——恋愛感情を利用されると、お金の話を疑いにくくなります。この記事では、警察庁・金融庁の公表資料を当社が直接確かめて、数字と手口を整理します。
ロマンス詐欺の被害は、どのくらい出ている?
警察庁が公表している数字は、次のとおりです。当社が2026年10月7日に、公式のページを開いて確認しました。
| 期間 | 認知件数 | 被害額 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 令和7年(2025年・確定値) | 5,645件 | 546.4億円 | 令和8年6月5日の公表 |
| 令和8年8月末(暫定値) | 3,506件 | 325.8億円 | 前年同期比で件数+0.4%、被害額+0.8% |
これは警察が把握した「認知件数」で、実際の被害の総数ではありません。被害に遭っても届け出ない人がいるため、実際はこれより多いと考えるのが自然です。なお警察庁は、令和8年の資料から、SNS型投資・ロマンス詐欺を「特殊詐欺」の統計に含めて公表する形に変えています。令和7年以前と数字を並べるときは、この違いに注意が要ります。
同じ令和8年8月末の資料で、SNS型投資詐欺は7,097件・937.4億円(前年同期比+49.4%・+53.8%)でした。投資を勧める詐欺全体が、ロマンス詐欺を上回る規模で増えています。
ロマンス詐欺の被害金は、暗号資産で送らされることが多い?
多いです。警察庁は令和7年の確定値で、次のように書いています。
| 項目 | 数字 |
|---|---|
| 暗号資産送信型の認知件数 | 2,177件(前年より1,391件増、+177.0%) |
| 暗号資産送信型の被害額 | 247.7億円(前年より162.2億円増、+189.7%) |
| 実質的に暗号資産だったものが、総認知件数に占める割合 | 40.4%(前年より14.4ポイント増) |
| 実質的に暗号資産だったものが、被害総額に占める割合 | 48.6%(前年より22.2ポイント増) |
警察庁は、「暗号資産送信型」(暗号資産を相手のアドレスに送らせる形)に、銀行振込で暗号資産を買わせる形(振込型のうち暗号資産振込)を合わせた分を「実質的に暗号資産」と整理しています。ロマンス詐欺の被害額の約半分が、実質的に暗号資産で渡されていることになります。
暗号資産で送った場合は、送金の記録(TXID)と送金先のアドレスが、あとから調べるための大事な手がかりになります。送ってしまった場合の控え方は、この記事の最後にまとめます。
マッチングアプリからの投資詐欺は、どんな流れで進む?
警察庁のSOS47のページは、ロマンス詐欺の手口を次の流れで説明しています。金融庁の注意喚起も、同じ形を挙げています。
- SNSやマッチングアプリでやり取りを始める。恋愛感情を抱かせるメッセージが続く
- 他のサービス(LINEなど)に移ろうと持ちかける
- 投資サイトやアプリを案内される。暗号資産やFXの投資を勧められる
- 最初は利益が出たように見える(金融庁は、しばらくは利益が出たように装うことがあると書いています)
- 安心して高額を入金すると、出金できなくなる。出金時に高額な手数料や税金などの名目で、さらに入金を求められる
- 入金した直後に連絡が取れなくなる
金融庁は、「返金を申し出ても返金されない」「相手に送金後に連絡が取れなくなった」という相談が多く寄せられていると書いています。出金のために先に払わせる流れは、出金のための税金・手数料の記事でも詳しく書いています。
どの時点で「おかしい」と気づける?
警察庁のページは、「会ったことがないのに、投資や結婚費用等の名目で金銭等を要求された場合は、詐欺を疑ってください」と呼びかけています。さらに、翻訳アプリや生成AIを使えば、誰でも簡単に他人になりすませるとも書いています。写真や文章の自然さは、本人である証拠になりません。
- 知り合ってまもないのに、投資の話や暗号資産の話が出る
- アプリの外(LINEなど)に移ろうと言われる
- 教えられた投資サイト・アプリが、有名な取引所ではない(登録の有無は金融庁の無登録業者の調べ方で確かめられます)
- 少額で利益が出たあとに、もっと大きな額を勧められる
- 出金しようとすると、手数料・税金・保証金などの名目で追加の入金を求められる
この記事で確認できなかった点は?
- 令和8年の通年の、暗号資産送信型だけの件数と被害額(当社が確認した資料では、令和7年の確定値が最新でした)
- ロマンス詐欺で送った暗号資産を、後から取り戻せた割合(警察庁・金融庁にそうした統計は見当たりませんでした)
- 個別の相手や、特定のアプリ・サイトの詐欺性(この記事は手口と公的な数字の説明であり、個別の事案は扱っていません)
ロマンス詐欺で暗号資産を送ってしまったら?
- 追加の入金・送金をしない。「出金のため」「税金のため」と言われても払わない
- 相手とのやり取り(アプリのトーク、LINE、メール)、相手のプロフィール、投資サイトの画面を、削除せず画像で保存する
- 送金のTXIDと、送金先のアドレスを控える(TXIDの確認方法)。暗号資産では、これが調べるための大事な手がかりになる
- 銀行振込で暗号資産を買った場合は、振込先の金融機関にすぐ連絡する
- 「お金を取り戻せる」と後から連絡してくる相手に注意する(二次被害の記事)。返金の仕組みと現実は返金の記事にまとめています
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- 警察庁・SOS47「令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(確定値)」 — ロマンス詐欺5,645件・546.4億円、暗号資産送信型2,177件・247.7億円、実質的に暗号資産の割合40.4%・48.6%。2026年10月7日確認
- 警察庁・SOS47「令和8年8月末における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)」 — ロマンス詐欺3,506件・325.8億円、SNS型投資詐欺7,097件・937.4億円。2026年10月7日確認
- 警察庁・SOS47「SNS型ロマンス詐欺」(手口のページ) — 手口の流れと、会ったことがない相手から金銭を求められたら詐欺を疑うという呼びかけ。2026年10月7日確認
- 金融庁「SNS・マッチングアプリ等で知り合った者や著名人を騙る者からの投資勧誘等にご注意ください!」 — 返金されない・連絡が取れなくなるという相談が多いこと、出金時の手数料・税金の名目の要求。2026年10月7日確認
2026年10月7日時点の公開情報にもとづいています。警察庁の数字は警察が把握した認知件数・被害額で、実際の被害の総数ではありません。令和8年の資料から、警察庁は SNS型投資・ロマンス詐欺を特殊詐欺の統計に含めて公表しています。
マッチングアプリの投資詐欺・ロマンス詐欺に関するよくある質問
マッチングアプリで知り合った人に、暗号資産の投資を勧められました。詐欺ですか?
当社は、詐欺の可能性が高いと考えます。警察庁は、令和7年のロマンス詐欺を5,645件・546.4億円と公表しており、投資を勧める流れが典型的な手口として挙げられています。会ったことがない相手から投資を勧められたら、送金の前に止まってください。
ロマンス詐欺では、どのくらいが暗号資産で送らされていますか?
警察庁は令和7年の確定値で、暗号資産送信型が2,177件・247.7億円、銀行振込で暗号資産を買わせる分も合わせると、実質的に暗号資産だったものが件数の40.4%、被害額の48.6%と整理しています。
最初は利益が出て、出金もできました。それでも詐欺ですか?
あり得ます。金融庁は、しばらくは利益が出たように装うことがあり、安心して高額を入金した後に連絡が取れなくなったり、出金時に手数料や税金の名目で入金を求められたりすると書いています。少額の出金は、信用させるための場合があります。
暗号資産を送ってしまいました。何を控えればいいですか?
追加の送金はせず、相手とのやり取りを削除せず保存し、送金のTXIDと送金先のアドレスを控えてください。「取り戻せる」と連絡してくる相手には注意が必要です。
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